◎政府は16日、デモ隊が国会議事堂を明け渡せば、議会を解散して総選挙を行うと発表した。
2024年11月15日/ジョージア、アブハジア共和国の国会(RIA Novosti)

ジョージアの係争地アブハジア共和国で抗議デモが激化し、国会が占領される事態となっている。

政府は16日、デモ隊が国会議事堂を明け渡せば、議会を解散して総選挙を行うと発表した。

しかし、デモ隊はロシア人の不動産購入を許可する法案を完全に破棄しない限り、国会に居座り続けると主張した。

野党は大統領に辞任を要求している。

アブハジアの独立に関与した野党議員はSNSに動画を投稿。「私たちは議席が欲しくて抗議しているのではない」と主張した。「私たちは国民とアブハジアを救うために国会にいるのです...」

デモ隊は15日、トラックで国会ゲートを吹き飛ばし、敷地内になだれ込み、機動隊に石を投げつけた。

ロシア国営RIAノーボスチによると、15日の衝突で少なくとも14人が負傷し、病院に搬送されたという。

議員たちはロシア国民の不動産購入を認める法案を採決しようとしたが、この襲撃を受け、採決を延期した。

デモ隊は議員にも石を投げつけ、機動隊が催涙ガスで応戦。議事堂内外が大混乱に陥った。

ジョージアとロシアの関係は2008年の南オセチア紛争で崩壊。ロシアはこの紛争でアブハジアと南オセチアの分離主義勢力を支援し、ジョージアを3分割した。

それ以来、ロシア軍の支援を受ける分離主義者がこの両地域を実効支配している。

ロシアはアブハジアと南オセチアの独立を承認しているが、多くのアブハジア人はこの地域の不動産がロシアの富裕層に独占されることを懸念している。

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