◎デモ隊はトラックで門を突き破り、敷地内になだれ込み、機動隊に石を投げつけた。
ジョージアの係争地アブハジア共和国の議会議事堂前で15日、ロシア人の不動産購入を許可する法案に抗議するデモが行われ、一部のデモ隊と警察が衝突した。
現地メディアによると、少なくとも8人が負傷し、病院に搬送されたという。
親ロシア与党はこの日、法案の審議を予定していたが、一部のデモ隊が国会に乱入したため、審議を延期した。
デモ隊はトラックで門を突き破り、敷地内になだれ込み、機動隊に石を投げつけた。
現地メディアによると、デモ隊は法案の取り下げを要求し、応じない場合は毎日抗議デモを行うと警告したという。逮捕者の情報はない。
ジョージアとロシアの関係は2008年の南オセチア紛争で崩壊。ロシアはこの紛争でアブハジアと南オセチアの分離主義勢力を支援し、ジョージアを3分割した。
それ以来、ロシア軍の支援を受ける分離主義者がこの両地域を実効支配している。
ロシアはアブハジアと南オセチアの独立を承認しているが、多くのアブハジア人はこの地域の不動産がロシアの富裕層に独占されることを懸念している。
反対派はこの法律がマンション価格を押し上げ、この地域におけるロシアの支配力を高めると指摘している。