◎ミカティ首相は首都ベイルートにイラン、米国、ヒズボラの代表団らを招き、進行中の紛争を終結させるよう訴えた。
レバノンのミカティ(Najib Mikati)首相は15日、イラン指導部に対し、イスラエル・ヒズボラ戦争における停戦の確保に協力するよう要請した。
ミカティ氏は首都ベイルートにイラン、米国、ヒズボラの代表団らを招き、進行中の紛争を終結させるよう訴えた。
国営レバノン通信によると、駐米国大使がヒズボラの代理人に停戦協定の草案を直接手渡したという。
この会合にはイランの最高指導者ハメネイ(Ali Khamenei)師の顧問も出席したと伝えられている。
AP通信はレバノン政府関係者の話しとして、「イスラエルとヒズボラとの13ヶ月にわたる紛争に終止符を打つことを目的とした停戦協定に関する米国の提案がヒズボラ側に伝えられた」と報じた。
イランはヒズボラの主要な支援者であり、何十年もの間、資金や兵器を提供してきた。
イスラエル軍は9月下旬からレバノンへの砲撃をエスカレートさせ、その後、レバノン南部に侵攻した。
この紛争におけるレバノン側の死者は15日午前の時点で3445人、負傷者は1万4599人となっている。レバノン当局によると、死者の8割がこの1カ月で死亡したという。
報道によると、米国の草案は2006年のレバノン侵攻を終結させた国連安全保障理事会決議1701号に基づている。
国営レバノン通信は関係者の話しを引用し、「ヒズボラ幹部はこの草案の詳細を確認した後、意見を述べると米国側に伝えた」と報じている。
イスラエル軍はパレスチナ・ガザ地区への攻撃も継続中だ。ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は15日午前の時点で4万3764人、負傷者は10万3490人。