◎フィリピンと中国は南シナ海の領有権をめぐり、衝突を繰り返している。
フィリピン軍は6日、中国海軍の艦船が遠くから監視する中、南シナ海の領土奪還を想定した軍事演習を行った。
演習を統括した海軍のロメロ(Gen. Romeo Brawner Jr.)将軍は記者団に対し、「この訓練は国の主権を全力で守るというフィリピン軍の態勢と意志を強調するものだ」と語った。
またロメロ氏は「我々は隣国であろうと誰であろうと、あるいは外部のいかなる勢力であろうと、自分たちの島を守ることができると世界に示している」と述べた。
フィリピンと中国は南シナ海の領有権をめぐり、衝突を繰り返している。中国当局は放水砲を使用したり、フィリピン船舶の進路を妨害するなど、フィリピン側で多数の負傷者が出ている。
中国当局はコメントを出していないが、過去の演習は非難してきた。
他の領有権主張国も巻き込んだこの長い領有権争いはインド太平洋地域における米中対立の震源地のひとつであり、おそらく次期米大統領にとっても外交政策の主要な関心事であり続けるだろう。
中国は急速に軍備を拡大し、南シナ海での領有権を主張する姿勢を強めている。
この緊張により、フィリピンやベトナムとの対立が頻発。中国海警局は最近、インドネシアやマレーシアとも領有権問題で対立している。