◎政府はバレンシアに1万人の軍兵士と警察官を派遣し、地元当局を支援するとしている。
2024年11月2日/スペイン、バレンシア自治州チバの通り(Getty Images/AFP通信)

スぺイン東部バレンシア自治州とその周辺地域で発生した大洪水について、地元当局は3日、これまでに217人の死亡を確認し、行方不明者の捜索を続けていると明らかにした。

同国の南部と東部は今週、記録的な大雨に見舞われ、バレンシアや南部アンダルシア自治州で10月29日に雨量が急増。広い範囲で道路が冠水し、建物の浸水被害も相次いだ。

被害の全容は明らかになっておらず、中央政府と自治政府が調査している。行方不明者の数も不明である。

サンチェス(Pedro Sánchez)首相は2日に放送された国民向け演説で、政府による対応が不十分であるという指摘を認めた。

政府はバレンシアに1万人の軍兵士と警察官を派遣し、地元当局を支援するとしている。

サンチェス氏は演説の中で、「当局はこれまでに4800人を救助し、3万人以上の被災者を支援するために働いているが、災害の規模が大きいため、被災者が必要とする十分な救援活動を行えていない」と述べた。

地元のボランティアグループがSNSで共有した動画にはバレンシア市内の道路が泥の層で覆われ、潰れた車や壊れた家具、瓦礫が散乱している様子が映っていた。

救助隊は24時間体制で行方不明者を捜索し、地元当局を支援している。

バレンシア州知事は2日の声明で、「州全体で69の市町村が洪水の被害を受けた」と明らかにした。

バレンシア州チバでは8時間の雨量が過去20カ月の総量を上回る記録的な大雨となった。

アフィリエイト広告
スポンサーリンク