◎ニューデリーの人口は3300万人超。世界で最も汚染された都市のひとつにランクされている。
インド・ニューデリーの大気が急激に悪化し、学校が閉鎖を命じられ、建設工事がストップしている。現地メディアが1日に報じた。
ニューデリーの大気質を監視している政府機関SAFARによると、市内の大気質指数は「深刻」のカテゴリーに突入。多くの地域で微小粒子状物質(PM2.5)濃度が世界保健機関(WHO)の安全基準の7倍以上に達した。
この汚染は近隣州の芝焼き、焼き畑、ヒンズー教の祭典「ディワリ」の爆竹で発生した煙が主な原因とされる。
ニューデリー当局は2017年以来、ディワリでの爆竹の使用と販売を禁止し、代わりに環境に影響を与えないライトをかざすよう市民に求めているが、多くがこのルールを無視している。
ニューデリーの人口は3300万人超。世界で最も汚染された都市のひとつにランクされている。
大気汚染は冬に深刻化する。冬季は気象条件などの影響により大気がよどみやすい。
近隣州の芝焼き、焼き畑の煙はしばしばニューデリーに流れ込む。
公害規制のない産業からの排出物や国内の電力の大半を生産する石炭の使用も都市部の大気質悪化につながっている。
いくつかの研究では、毎年100万人以上のインド人が大気汚染関連の病気で死亡していると推定されている。
専門家によると、汚染された空気に含まれるPM2.5は肺の奥深くに留まり、さまざまな健康被害を引き起こす。