◎演習では地上、海上、空中から核弾頭を搭載できるミサイルを発射したとしている。
2024年10月29日/ロシア、プレセツク宇宙基地、極東カムチャツカ半島に向けて発射されるICBMヤルス(TASS/AP通信)

ロシアのプーチン(Aleksandar Vucic)大統領は29日、ウクライナをめぐる西側諸国との緊張が高まる中、報復攻撃を想定したミサイル発射を含む大規模核演習を開始したと発表した。

プーチン氏は国営テレビが報じた演説で、「地政学的な緊張、外部からの脅威が高まっていることから、近代的で常に使用可能な核戦力を持つことが重要である」と強調した。

これは敵の攻撃に対する大規模核攻撃を想定したもので、陸海空による「核のトライアド(3本柱)」が対象。大陸間弾道ミサイル(ICBM)ヤルスを北西部のプレセツク宇宙基地から極東に向けて発射した。

ベロウソフ(Andrei Belousov)国防相は演習の目的について、「敵の核攻撃に対し、戦略的攻撃戦力による大規模な核反撃を行うことと、その過程を再確認することだ」と述べた。

演習では地上、海上、空中から核弾頭を搭載できるミサイルを発射したとしている。

プレセツク宇宙基地から極東カムチャツカに向けてICBMヤルスを発射。潜水艦からは核弾頭を搭載できる弾道ミサイル、戦略爆撃機からは巡航ミサイルを発射した。

米国防総省は28日、北朝鮮がウクライナ戦争に加わった場合、米国はウクライナによる米兵器の使用に新たな制限を課さないと表明。ロシア領内への長距離ミサイル攻撃を容認すると示唆した。

ロシアは米国とその同盟国がウクライナ軍によるロシア領内への長距離ミサイル攻撃を容認すれば、最悪の事態に発展する恐れがあると繰り返し警告してきた。

ウクライナ軍によるロシア西部クルスク州への越境攻撃は85日目に入った。。数十キロにわたる前線で激しい戦闘が続いているものとみられるが、戦況はほとんど明らかになっていない。

米国防総省は29日、北朝鮮によるロシア派兵について、「数千人の北朝鮮兵士がロシア西部クルスク州に向かっており、このうち少数がすでに到着した」と明らかにした。

ゼレンスキー(Volodymyr Zelenskyy)大統領は29日、韓国の尹錫悦(Yoon Suk-yeol)大統領と電話会談を行い、ウクライナ戦争への北朝鮮の関与を巡り、両国の連絡体制をあらゆるレベルで強化することに合意した。

スポンサーリンク