◎グアドループと仏領マルティニーク島では2カ月ほど前からストと抗議デモが続いている。
カリブ海のフランス海外県グアドループで25日、ストライキ中の労働者が基幹発電所の制御室に侵入し、島全体の電力供給を停止させた。
現地メディアによると、政府庁舎を含む島の全エリアが停電したという。
政府は声明で、「スト中のデモ参加者が発電所の制御室に突入し、機器を壊した」と非難した。
それによると、警察が現場に急行し、制御室を奪還したという。逮捕者が出たという情報はない。
グアドループに電力を供給しているフランス電力(EDF)のCEOはフランス・テレビジョンの取材に対し、「発電所を破壊してブラックアウトを引き起こすなど、あってはならないことだ」と語った。
グアドループと仏領マルティニーク島では2カ月ほど前からストと抗議デモが続いている。これを主催する労働組合は政府と企業に賃上げや労働環境を改善するよう要求、応じない場合は実力行使に出ると警告していた。
グアドループの県知事は25日の記者会見で、「発電所の再稼働に必要な措置を取っている」と述べ、この行動を非難した。また知事は25日の遅くまでには電力を復旧させる予定であると述べた。