◎工事区間はトルクメニスタンからアフガンの都市ヘラートまでの約100キロ。
トルクメニスタンとアフガニスタンの政府高官が11日、アフガン、パキスタン、インドにトルクメニスタンの天然ガスを供給するパイプラインのアフガン区間の工事着工に立ち会った。
アフガン区間は2018年に完成する予定であったが、安全保障上の懸念から工事が何度も延期されていた。完成したのはトルクメニスタン区間のみである。
この着工式にはトルクメニスタンのセルダル(Serdar Berdymukhamedov)大統領、ベルドイムハメドフ(Gurbanguly Berdymukhamedov)前大統領、タリバン暫定政権の首相などが出席した。
工事区間はトルクメニスタンからアフガンの都市ヘラートまでの約100キロ。このパイプラインは最終的に年間年間330億立方メートルのガスを3カ国に供給することになる。
トルクメニスタンは世界で最も閉鎖的な国のひとつであり、1991年のソ連崩壊による独立以来、独裁的な支配者の統治下に置かれている。
トルクメニスタンは世界第4位のガス埋蔵量を誇り、その輸出が経済の要となっている。ロシアとのガス取引を失った後、政府は顧客の多様化を図り、現在は主に中国に輸出している。
トルクメニスタンの国営テレビによると、人民評議会(上院)の議長を務めるベルドイムハメドフ前大統領はこのパイプライン・プロジェクトがアフガンで1万2000人の新たな雇用を創出し、トルクメニスタンに年間10億ドル以上の収益をもたらすと強調したという。