◎バイデン大統領が選挙戦からの撤退を表明する前、両陣営はABCが主催する9月10日の第2回討論会に出席することで合意していた。
米国のトランプ(Donald Trump)前大統領は2日夜、フォックス・ニュースが主催する大統領選TV討論会のオファーを受け入れたとSNSに投稿した。
バイデン(Joe Biden)大統領が選挙戦からの撤退を表明する前、両氏はABCが主催する9月10日の第2回討論会に出席することで合意していた。
ABCによると、両陣営による契約は破棄されておらず、予定通り9月10日のゴールデンタイムに討論会を行う方向で調整しているという。
しかし、トランプ氏は自身ののソーシャルネットワーキングサービス「トゥルース・ソーシャル」にこう書き込んだ。「私は9月4日にカマラ・ハリスと討論することでフォックスと合意した。9月10日に予定されていたABCの討論会はバイデンが参加しなくなったことで打ち切られた」
ハリス陣営はABCの討論会に参加すると表明している。
ハリス陣営の広報担当は3日、トランプ氏のSNS投稿に反論。「恥をかくのが怖くて逃げだそうとしている」と嘲った。
「ドナルド・トランプは怯え、ABCと合意した討論会から手を引こうとしています。駆け引きをやめて、10日の討論会に参加しなさい。ハリス副大統領はABCがゴールデンタイムに生中継する討論会に出席します。また、この討論会の後、別の討論会を行うというトランプ陣営との協議には喜んで応じます...」
現地メディアによると、ハリス陣営はフォックス討論会を受け入れておらず、検討するかどうかも明言していない。
ABCによると、トランプ氏はバイデン氏との一騎打ちを望み、9月10日の討論会に同意していたという。
しかし、先月バイデン氏が選挙戦から撤退し、ハリス氏が民主党の最有力候補となった後、トランプ氏は態度を硬化させた。
トランプ氏は先週、フォックスの取材に応じた際、「私はフォックスで討論したい」と述べていた。
トランプ氏は以前にも討論会をキャンセルしたことがあり、今年の共和党予備選の討論会にも参加していない。
現地メディアによると、両陣営は主要な激戦州で互いをターゲットにした広告合戦を開始。ハリス陣営は民主党全国大会を前に3週間で5000万ドルの広告を打つ一方、トランプ陣営はペンシルベニア、ジョージア、ミシガン、アリゾナ、ネバダ、ウィスコンシン州で1200万ドル相当の放映時間を確保したという。