◎南北問題を扱う統一省は1日、「最近の暴風雨の後、北の市民が直面している人道的困難に対処するため、韓国は迅速に物資を提供する用意がある」と表明していた。
北朝鮮の金正恩(Kim Jong Un)党総書記が韓国の「くだらないメディア」が北を笑い者にする中傷キャンペーンを展開していると主張した。朝鮮中央通信(KCNA)が3日に報じた。
それによると、キムは最近の豪雨で甚大な被害を受けた北西部地域を2日に視察した際、韓国メディアの報道を否定したという。
KCNAは7月31日、最近の豪雨により、北西部の複数の地域で4100棟の家屋、7400エーカーの農地、その他多くの公共建築物、構造部、道路、鉄道が被害を受けたと報じていた。
韓国KBSは政府関係者の話しとして、「この洪水により1000~1500人が死亡。複数のヘリコプターが救助作業中に墜落したという情報もある」と伝えている。
KCNAによると、キムはこの報道を否定。「くだらない韓国のメディアによる悪質な中傷キャンペーン」と主張した。
またキムは韓国を「変えられない敵」と評し、北は自力で災害復旧や市民の生活水準を向上させることができると強調。韓国の支援の申し出を拒否すると示唆した。
南北問題を扱う統一省は1日、北に支援物資を提供する用意があると表明していた。
キムは2年前のコロナパンデミック時にも韓国からの援助の申し出を拒否していた。
韓国の専門家によると、核開発に熱心なキムは治水対策にほとんど興味を示さない一方、このような自然災害が発生した時は自治体の長に責任をなすりつけ、処刑することも珍しくないという。