◎与党・アフリカ民族会議(ANC)は1994年のアパルトヘイト廃止後に政権を握って以来、初の過半数割れとなった。
南アフリカのズマ(Jacob Zuma)前大統領は1日、国民議会選(定数400)で不正があったとして、選挙管理委員会に異議を申し立てると発表した。
ズマ氏の政党も声明を出し、「選管に不正の証拠を提出し、調査を要請した」と明らかにした。
ズマ氏の政党は5月29日投票の選挙で第3政党に浮上。一方、与党・アフリカ民族会議(ANC)は1994年のアパルトヘイト廃止後に政権を握って以来、初の過半数割れとなった。
ズマ氏は不正疑惑の詳細を明らかにしなかったが、「選管のシステムに技術的な不具合があり、投票データが改ざんされた可能性がある」と説明した。
またズマ氏はラマポーザ(Cyril Ramaphosa)大統領を批判し、「疑惑がある中で連立政権を発足させたり、勝利を宣言してはならない」と強調した。
ラマポーザ氏は初の過半数割れについて、「有権者の意思であり、他の政党の話しを聞きながら連立を模索することになる」と述べた。
またラマポーザ氏は責任を取って辞任すべきと一部の与党議員が発言したことについて、「党首を退くか否かは私が決めることではない」とした。