◎内戦勃発以来、数千人がフーシ派の戦争捕虜となっている。
イエメンの親イラン武装組織フーシ派が援助団体を支援する実業家を含む44人にスパイ容疑で死刑判決を言い渡した。AP通信が1日に報じた。
それによると、この44人はサウジ主導の連合軍に協力したスパイ容疑で逮捕・起訴されたという。
AP通信の取材に応じた弁護士は「敵に協力した罪で逮捕された49人のうち44人が死刑宣告を受けた」と語った。
それによると、44人のうち16人は刑務所で、残り26人は首都サヌアの裁判所で死刑を言い渡されたという。
その中にはサヌアの拠点を置き、飢餓に苦しむ市民をサポートする会社のCEOも含まれている。
この男性は昨年3月、フーシ派に突然拘束された。弁護士はAPに、「フーシ裁判所はCEOの資産も差し押さえた」と非難した。
また弁護士は「フーシ派はCEOを拷問し、精神的に追い詰め、サウジ連合軍と連絡を取り合っていたと自白を強要した」と述べた。
さらに、このCEOを含む少なくとも20人が9カ月間も狭い独房に入れられ、ほぼ毎日フーシ派の拷問を受けていたと非難した。
弁護士によると、裁判官は裁判の冒頭、フーシ派が提出した告発文の公開を拒否したという。弁護団はこれを受け、裁判を「不公正」とし、証拠不十分で延期するよう求めていたが、認められなかった。
イエメン内戦は世界最悪の人道危機に発展。壊滅的な飢饉を引き起こし、この10年で15~16万人が死亡、1000~2000万人が飢餓に直面している。
内戦勃発以来、数千人がフーシ派の戦争捕虜となっている。