◎政府と反政府勢力「ティグレ人民解放戦線(TPLF)」の紛争は2020年11月に本格化し、民間人数万~最大60万人が死亡、数百万人が国内避難民となり、数十万人が近隣諸国に逃亡したと推定されている。
エチオピア政府と北部ティグライ州の代表団が11日、2022年11月に締結された和平協定に関する問題を解決すべく協議した。
この協定は2年以上にわたる内戦を終結させたものの、北部地域の住民数百万人が今も厳しい生活を余儀なくされている。
政府と反政府勢力「ティグレ人民解放戦線(TPLF)」の紛争は2020年11月に本格化し、民間人数万~最大60万人が死亡、数百万人が国内避難民となり、数十万人が近隣諸国に逃亡したと推定されている。
この協定に基づき、TPLFは武装解除、動員解除、重火器の引き渡しに応じた。
政府はそれと引き換えに人道支援の提供を拡大。エリトリア軍に撤退を促し、ティグライ州に復興支援予算を割り当てた。
しかし、TPLFの指導者たちは政府が協定を履行していないと反発。交渉を仲介したアフリカ連合(AU)に調査を求めている。
今回もナイジェリアのオバサンジョ(Olusegun Obasanjo)元大統領とケニアのケニヤッタ(Uhuru Kenyatta)前大統領が交渉を仲介している。
紛争に参戦したとされるエリトリア政府は公式のコメントを出しておらず、交渉にも参加していない。
一方、北部アムハラ州ではこの協定締結後も民族間衝突が多数報告され、多くの民間人が犠牲になっている。