◎ルカシェンコ氏に忠誠を誓う治安当局は2020大統領選後の抗議デモを鉄拳でねじ伏せ、3万5000人以上を逮捕。数千人を激しく殴打した。
ベラルーシの人権団体「ビアスナ人権センター」は4日、ルカシェンコ政権の弾圧に抵抗した市民数千人が過去3年間で逮捕・起訴され、有罪判決を受けたと明らかにした。
それによると、2020年8月の大統領選以降に政治的動機により有罪判決を言い渡された市民は少なくとも4690人に達したという。
ビアスナはウェブサイトに掲載した声明で、「我々は政治的迫害に直面した人々の数を正確に把握できていないため、これを上回る市民が恣意的に逮捕、起訴、拘留されている可能性がある」と指摘した。
また報道官はルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領を21世紀最悪の独裁マシーンと呼び、「あらゆる自由を抑圧し、勢いを増している」と警告した。
ビアスナによると、ルカシェンコ政権をSNSなどで非難した市民少なくとも1300人が昨年、刑事告発されたという。
報道官は「ルカシェンコに忠誠を誓わない全ての市民が鉄拳制裁の対象になる可能性がある」と述べた。
ルカシェンコ氏は先月、国際機関による監視のない厳重に管理された総選挙で完全勝利を収めた。
選管はルカシェンコ氏に忠誠を誓う政党のみ、選挙への参加を許可。全ての候補者が4政党から立候補し、現政権を支持すると表明している。
ビアスナによると、過去3年間で獄中死した政治犯は少なくとも5人確認されている。
ロシアによるウクライナ侵攻に反対した市民少なくとも1671人が逮捕され、その大半が裁判を受けられずにいる。ビアスナによると、そのうち94人が実刑(禁固1~23年)を言い渡されたという。
その中にはロシア軍と連携する国内の基地を攻撃したとされる者も含まれているようだ。