◎選管はルカシェンコ大統領に忠誠を誓う政党のみ、選挙への参加を許可。全ての候補者がこの4政党から立候補し、現政権を支持すると表明している。
2024年2月25日/ベラルーシ、首都ミンスクの投票所、花束を受け取るルカシェンコ大統領(Getty Images)

ベラルーシで25日、厳格な警備体制が敷かれる中、総選挙が行われた。

野党は独裁者ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領に忠誠を誓う選挙管理委員会を非難。選挙を「シニカルな茶番劇」と呼び、有権者にボイコットを呼びかけた。

ベラルーシを30年近く鉄の拳で支配してきたルカシェンコ氏は25日、来年の大統領選に出馬すると表明した。

またルカシェンコ氏は「西側がベラルーシを弱体化させるためにこの選挙を利用している」と主張した。

選管はルカシェンコ氏に忠誠を誓う政党のみ、選挙への参加を許可。全ての候補者がこの4政党から立候補し、現政権を支持すると表明している。他の12政党は昨年、登録を拒否された。

2020年の大統領選でルカシェンコ氏に挑戦し、その後の弾圧でリトアニアへの亡命を余儀なくされたチハノフスカヤ(Svetlana Tikhanovskaya)氏は25日、改めて有権者にボイコットを呼びかけた。

チハノフスカヤ氏はビデオ声明で、「ルカシェンコに都合のいい傀儡しか選挙に参加していない」と非難した。「私たちはこの無意味な茶番劇をボイコットし、選択の余地のない選挙を無視するよう呼びかけています」

野党は20日から始まった期日前投票について、「段ボールの投票箱が5日間も放置され、好きな時に好きなように票を操作できる状態になっていた」と非難した。

選管は25日、登録有権者の40%超が期日前に投票したと発表。それによると、25日午後4時時点の投票率は65.4%。選挙が成立する50%のしきい値を超えたという。

人権団体「ビアスナ人権センター」は25日、学生、兵士、教師、その他公務員が期日前投票を強制されたと非難した。

それによると、公務員は就業時間中に期日前投票を行うよう命じられたという。

ルカシェンコ氏に忠誠を誓う治安当局は2020大統領選後の抗議デモを鉄拳でねじ伏せ、3万5000人以上を逮捕。数千人を激しく殴打した。

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