◎チャドを含む中央・西アフリカ諸国では身代金目的の誘拐が多発している。
ポーランド外務省は13日、アフリカ中央部・チャドで誘拐されたポーランド人医師が解放され、無事を確認したと明らかにした。
この女性医師は中央アフリカ共和国の国境近くの病院でボランティアとして働いていた。
正体不明の武装集団は9日、女性医師と同僚のメキシコ人医師を誘拐した。
ポーランドのテレビ局TVPによると、武装集団は患者のふりをして病院に押し入り、2人を誘拐したという。
その後、メキシコ人医師は誘拐犯と治安当局が口論になっている間に逃げ出し、女性のみが連れ去られた。
難を逃れたというメキシコ人医師はAP通信の取材に対し、「誘拐犯は金が欲しい、殺すつもりはないと言っていた」と語った。
ポーランド外務省によると、チャド軍とフランス軍が女性医師の捜索にあたり、ポーランドの領事サービスが地元当局および家族と連絡を取り合っていたという。
同省は声明で、「チャド当局とフランスの行動に感謝したい」と述べたが、女性が解放された経緯は明らかにしなかった。
その後、シコルスキ(Radek Sikorski)外相がSNSにビデオメッセージを投稿。「女性の家族に解放されたことと、女性が無事であることを伝えた」と述べた。それによると、女性は現地でメディカルチェックを受け、まもなくポーランドに戻る予定だという。
チャドを含む中央・西アフリカ諸国では身代金目的の誘拐が多発している。