◎エチオピアの人口は1億2000万人以上。世界で最も人口の多い内陸国である。
ソマリアのモハムド(Hassan Sheikh Mohamud)大統領は2日、エチオピアとソマリランドが締結した海岸共有協定を国際法違反と非難した。
エチオピアの人口は1億2000万人以上。世界で最も人口の多い内陸国である。
エチオピアとソマリランドの首脳は1日、エチオピアの海岸利用を許可する覚書に署名した。
モハムド氏は議会演説で、「我々は我が国の主権が損なわれるのを黙って見ているつもりはない」と警告した。
ソマリランドは1991年にソマリアから一方的に独立。国連は同国の独立を承認していないが、台湾は2020年に外交関係を結び、米国を含む10カ国が首都ハルゲイサに駐在員事務所、ケニアとエチオピアは外交使節団の公館を設置している。
ソマリランドはアデン湾に面している。
エチオピアは1日の覚書により、ソマリランドの海岸20キロをリースし、海軍基地を建設することができるようになった。
ソマリランド政府によると、この覚書にはエチオピアが近い将来ソマリランドを独立国として認めるという条項が含まれているという。
モハムド氏はエチオピアによる2006年のソマリア侵攻がイスラム過激派組織アルシャバーブの台頭を招き、現在も大きな脅威になっていると述べた。
アルシャバーブは国際テロ組織アルカイダとつながりのある過激派のひとつで、ソマリアに拠点を置き、同国南部と中部の大部分を支配し、首都モガディシオ近郊まで支配地域を拡大している。
米政府はアルシャバーブを「アルカイダ系の最凶組織」と評している。
アルシャバーブの報道官は同組織のメディア部門を通じて声明を発表。ソマリア国民に対し、エチオピアとソマリランドから領土を守るよう促した。
またアルシャバーブはエチオピアとソマリランドへの攻撃を強化すると警告した。