◎10月下旬以降の戦闘で民間人少なくとも378人が死亡、505人が負傷し、66万人以上が避難を余儀なくされた。
ミャンマー、首都ネピドー(Aung Shine Oo/AP通信)

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは21日、ミャンマー軍政を戦争犯罪で告発するよう国際社会に要請した。

アムネスティは報告書の中で、「ミャンマー軍は北東部と西部の対抗勢力を抑えるために無差別空爆、虐殺、民間人の拘束、住宅地にクラスター爆弾をばらまくなど、数多くの戦争犯罪を行っている」と非難した。

ラカイン族の武装集団「アラカン軍」やチン州の反体制派「チン民族戦線(CNF)」などからなる民主派勢力は10月末、シャン州の軍政拠点に対する協調攻撃を開始した。

この民主派勢力はシャン州北部の国境検問所を占領するなど、広範な勝利を主張している。戦闘開始直後、軍政は3つの町を失ったことを認め、反撃を開始した。

国連人道問題調整事務所(OCHA)は15日付けの報告書で、「10月下旬以降の戦闘で民間人少なくとも378人が死亡、505人が負傷し、66万人以上が避難を余儀なくされた」と明らかにした。

アムネスティは軍政が12月上旬にシャン州郊外の集落を夜間に空爆し、クラスター爆弾を使用したと報告している。

クラスター爆弾は無差別に人を殺傷する兵器であり、製造、使用、保有が国際条約(オスロ条約)で禁止され、120カ国以上が署名している。

民主派勢力も2日の声明で、「空軍の戦闘機が夜間にクラスター爆弾を2回、シャン州の集落に投下し、住民1人が死亡、5人が負傷し、12戸以上の家屋が損壊した」と明らかにしていた。

ミャンマーはオスロ条約に署名していない。

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