◎警察は8日、大型トレーラーの荷台から助けを求める声が聞こえるという通報を受け、現場に急行。まもなく123人を救出した。
メキシコ中央部サンルイスポトシ州で中南米の移民123人が保護された。警察当局が9日、明らかにした。
それによると、警察は8日、大型トレーラーの荷台から助けを求める声が聞こえるという通報を受け、現場に急行。まもなく123人を救出したという。
救出された移民の大半はグアテマラ、ニカラグア、ホンジュラス、エルサルバドル出身者。エクアドル出身が4人、キューバが1人。うち34人が子供であった。
トレーラーが放置された経緯は不明。警察は人身売買組織が関与しているとみて捜査している。
一方、北部チワワ州の警察当局は9日、米国との国境の街シウダーフアレスの民家で移民11人を保護したと発表。人身売買組織の構成員とみられる3人を逮捕した。
チワワ州の検察当局によると、逮捕された3人のうち2人は16歳の少年。身元は明らかにされていない。
メキシコ南部から北部の米国国境を目指す移民の一部は人身売買組織やギャングに現金を支払い、国境を越えようとする。
中南米の移民約3000人は今週、メキシコ南部チアパス州の主要高速道路を封鎖し、米国への移住を要求した。
デモ隊は9日も道路封鎖を続け、メキシコ当局に対応を要求。中央政府はデモ隊に退去を勧告し、応じなければ逮捕・強制送還もあり得ると警告している。
バイデン米政権はパナマとコロンビアの間にある危険な密林地帯「ダリエン地峡(Darien Gap)」を通過して米国を目指す移民の急増に対処できずにいる。
パナマ政府によると、今年ダリエン地峡を通過した移民は9月時点で42万人を超えたという。昨年1年は約25万人、今年はこれを大幅に上回り、50万人を超えると予想されている。