◎同国東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
2010年10月3日/コンゴ民主共和国、国連のヘリコプターと平和維持軍兵士(Katrina-Manson/ロイター通信)

コンゴ民主共和国政府は10日、同国東部に駐留する東アフリカ共同体(EAC)の平和維持部隊に撤退を要請した。

大統領府の報道官は声明で、「12月8日までに東部地域から部隊を撤退させるようEACに要請した」と明らかにした。

同国東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。

報道官によると、東部・北キブ州に拠点を置く同国最大の反政府勢力「3月23日運動(M23)」はこの地域にEAC部隊が展開されているとして、占領地の解放を拒否しているという。

北キブ州とその周辺では昨年10月頃から陸軍、M23、その他の武装勢力による激しい戦闘が続いている。

国連人道問題調整事務所(OCHA)は10日、ここ数日の戦闘により、北キブ州郊外の集落で民間人少なくとも20人が死亡、30人以上が負傷したと明らかにした。

コンゴのチセケディ(Felix Tshisekedi)大統領は先月、米ニューヨークの国連本部で演説した際、同国に駐留する国連コンゴ民主共和国安定化ミッション(MONUSCO)に即時撤退を要請した。

チセケディ氏は演説の中で、「我が国の安全保障は我が国の軍隊が担うべきだ」と述べていた。

コンゴ東部で活動する武装勢力の一部は隣国ルワンダに拠点を置き、M23などに武器や弾薬を供給しているとみられる。

国連はルワンダ政府がM23を支援している証拠があると指摘しているが、ルワンダは関与を否定している。

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