◎コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
コンゴ民主共和国の人権団体は15日、北東部イトゥリ州の反政府勢力が14日に市民少なくとも42人を殺害したと明らかにした。
この地域で活動するNGOはAP通信の取材に対し、武装勢力「コンゴ開発協同組合(CODECO)」の戦闘員が3つの町を襲い、ナタや斧で市民少なくとも42人を切り殺したと語った。
それによると、CODECOは民家を数軒焼き払い、女性や子供を誘拐したという。
地元メディアは軍関係者の話として、「事件を認識しており、関与した組織を追跡している」と伝えた。
CODECOは東部地域に拠点を置く宗教団体。コンゴで最も危険な武装勢力のひとつとされ、複数の大量虐殺に関与し、昨年末頃から市民数百人を虐殺したと告発されている。
CODECOと対立する部族の抗争は2017年頃から続いており、終息の目途は全く立っていない。
コンゴ東部では国際テロ組織アルカイダやイスラム国(ISIS)とつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。イトゥリ州と北キブ州の治安は2年前に崩壊し、無政府状態に陥っている。
CODECOの戦闘員は2月と3月だけで市民100人近くを処刑したとみられる。国連は昨年末、東部地域の反政府勢力が支配エリアを拡大し、住民の資産を奪ったり破壊したりしていると報告した。
東部・北キブ州では同国最大の反政府勢力「3月23日運動(M23)」が攻勢を強めており、コンゴ軍と戦争状態にある。