◎ベネズエラは世界最大の石油埋蔵量を誇る石油大国だが、長い間、汚職に悩まされてきた。
ベネズエラのマドゥロ大統領(Getty Images/AFP通信)

ベネズエラの検察当局は25日、石油関連の汚職に関与したとしてマドゥロ政権の高官やビジネスリーダーなど21人を逮捕した。

検事総長によると、21人は国営石油会社と同国の暗号通貨を監視する機関を通じて石油を違法に輸出し、利益を上げていたという。

司法長官は声明で、「エルアイサミ(Tareck El Aissami)前石油鉱業相の側近数人も逮捕した」と述べている。

エルアイサミ氏はマドゥロ政権の副大統領を務めた強硬派のひとりであり、先週、側近数人が汚職で告発されたことを受け、辞任していた。

地元メディアによると、エルアイサミ氏は今のところ逮捕も起訴もされていないという。

米政府は2017年、チャベス(Hugo Chavez)前政権で内務・法務相を務めたエルアイサミ氏を制裁リストに追加した。

検察はエルアイサミ氏が辞意を表明した2日後にこの汚職を捜査する検察官5人を任命した。

司法長官によると、検察は大臣経験者を含む高官10人とビジネスリーダー11人を逮捕したという。

21人は反逆罪、横領、資金洗浄(マネーロンダリング)、犯罪結社の創設など、複数の罪に問われる予定だ。

ベネズエラは世界最大の石油埋蔵量を誇る石油大国だが、長い間、汚職に悩まされてきた。しかし、役人が責任を問われることはほとんどなく、国民から批判的な意見が多数寄せられていた。

世界銀行によると、ベネズエラ人のおよそ7割が国際的な貧困のラインである1日1.90ドル以下での生活を余儀なくされているという。

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