◎アフリカ南部では12月から3月にかけてサイクロンが発生する。
マダガスカル政府は27日、同国の北部および中部の暴風雨で少なくとも8人が死亡、10人が行方不明と発表した。
気象当局によると、同国に先週上陸した熱帯低気圧は勢力を強め、サイクロンに格上げされる見通し。風雨は週末にかけてさらに強まると予想されている。
マダガスカル国家危機管理局は27日付けの声明で、「これまでに8人の死亡を確認し、10人が行方不明。北部および中部で6万人以上が避難し、推定1万3000戸の民家が損壊した」と明らかにした。
多くの自治体が洪水と土砂崩れの可能性が高まっているとして避難指示を出した。西部沿岸の町には高潮と洪水警報が出ている。
気象当局はいくつかの地域の今後数日間の雨量が1月の平均降水量の2倍以上に達する可能性があると警告した。
低気圧は中部から南東方向に移動し、人口の多い地域から離れると予想されている。しかし、予報官は低気圧から離れた地域でも前線の活動が活発になり、大雨が降る可能性があると警告している。
低気圧は先週、インド洋から北東部地域に接近・上陸。その後、ゆっくりと南東に進みながら勢力を弱めたものの、現在は勢力を強めつつある。
アフリカ南部では12月から3月にかけてサイクロンが発生する。マダガスカルには昨年もこの時期には4つの大型サイクロンが上陸し、甚大な被害をもたらした。