◎今年、イスラエル当局の取り締まりで死亡したパレスチナ人は15日時点で120人を超えた。
2022年10月8日/パレスチナ、ヨルダン川西岸地区の難民キャンプで行われた葬儀(Majdi Mohammed/AP通信)

パレスチナ自治政府は15日、イスラエル軍がヨルダン川西岸地区の難民キャンプを急襲し、男性1人を射殺したと発表した。

イスラエル政府は今年初めから春にかけてイスラエル人19人がテロ攻撃で殺害されたことを受け、ヨルダン川西岸の取り締まりを強化し、武装勢力の戦闘員を逮捕または殺害している。

パレスチナの保健省によると、死亡したのは30歳の男性で、イスラエル軍とデモ隊の衝突に巻き込まれ、射殺されたという。同省はこの男性を含む5人が銃撃されたと説明した。

パレスチナ通信(WAFA)は当局者の話を引用し、「イスラエル軍は難民キャンプ内で土地を耕していた農民から農業機械を押収しようとし、衝突を引き起こした」と報じている。

一方、イスラエル軍は15日、西岸地区ヘブロンで民間の旅客バスに火炎瓶を投げつけたパレスチナ人男性を射殺したと報告したが、詳細は明らかにしていない。

今年、イスラエル当局の取り締まりで死亡したパレスチナ人は15日時点で120人を超えた。当局によると、死亡したパレスチナ人の大半は武装勢力の戦闘員もしくは、それとつながりのある犯罪者だという。

しかし、多くの人権団体がアルジャジーラのジャーナリストや抗議デモを見学していた市民など、衝突に関与していない民間人も多数殺害されていると指摘している。

イスラエルは1967年の第三次中東戦争でガザ地区、シナイ半島、ヨルダン川西岸地区、ゴラン高原、イスラム教の聖地アルアクサ・モスクを含む東エルサレムを占領。2005年にガザ地区から軍とユダヤ人入植者を撤退させた。

ガザ地区とヨルダン川西岸地区に追いやられた数百万のパレスチナ人はみじめな生活を送っている。

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