◎一行は25日未明にグアテマラ国境近くのタパチュラを出発した。
メキシコの国境警備当局は25日、米国への移住を希望する中米の亡命希望者約2000人がメキシコ南部の町を出発したと報告した。
一行は25日未明にグアテマラ国境近くのタパチュラを出発した。中米諸国からメキシコに不法入国した数千人の亡命希望者は移民局の事務処理が遅々として進まないことにイラついている。
ニカラグアから入国した男性はAP通信の取材に対し、「厳しい旅になるが、米国にたどり着けると信じて進みます」と語った。この男性は米国の一時滞在許可証(やむをえない事情でどうしても入国しなければならない場合に発行される許可証)の取得を望んでいる。
しかし、メキシコ移民局が発効する一時滞在許可証の期間はわずか30日であり、南部を出発した亡命希望者の大半が米国国境にたどり着く前に拘束され、南部タパチュラの移民局施設に送り返される。
6月に南部を出発したあるキャラバンはメキシコ警察の取り締まりに直面し、50kmほどしか進めなかったと伝えられている。
報道によると、メキシコに入国した移民はベネズエラ、ハイチ、ホンジュラス、キューバ人などで構成される。年齢は様々で、子連れも多い。
移民は一時滞在許可証の有効期間内に米国国境を目指す。タパチュラからテキサス州の入り口までは1800kmほどあるため、子連れや女性はヒッチハイクが欠かせない。
人権団体は移民を米国国境から遠く離れた南部に連行するというメキシコ政府の政策に異議を唱えている。
移民局の申請手続きには何週間もかかるため、多くの移民が食事を確保できず、慈善団体の支援に頼っている。