◎麻薬カルテルやギャングは薬物依存からの脱却を支援する医療機関やリハビリ施設を何度も襲撃している。
2018年6月22日/メキシコ軍の兵士(Getty Images/AFP通信)

メキシコ当局は25日、西部ハリスコ州の薬物依存症リハビリ施設で数人が銃を乱射し、6人が射殺されたと発表した。

警察当局によると、事件は州都グアダラハラ郊外の民間リハビリ施設で25日未明に発生したという。

ハリスコ州は国内№2の麻薬カルテル「ハリスコ新世代(Jalisco New Generation)」の本拠地。グアダラハラではハリスコ新世代と対立する他のカルテルやギャングとの戦闘が何年も続いている。

当局によると、襲撃には数人が関与したとみられるが、詳細は明らかにされていない。殺害されたのは男性5人と女性1人。

麻薬カルテルやギャングは薬物依存からの脱却を支援する医療機関やリハビリ施設を何度も襲撃している。

2020年には中部グアナフアトの民間リハビリ施設が襲撃をうけ、27人が殺害された。

メキシコのリハビリ施設はほとんど民間で運営され、慢性的な資金不足に悩まされている。地元メディアによると、一部の施設では入所者に対する虐待が常態化しているという。

リハビリ施設向けの政府予算は限られているため、人権団体によると、薬物依存に苦しむ貧しい人々は無登録の民間施設を選ばざるを得ないようだ。

ライバル組織に狙われた売人や中毒者がリハビリ施設に逃げ込むことも珍しくない。その結果、リハビリ施設自体が攻撃の対象になるのである。

この問題に詳しい専門家によると、麻薬カルテルはリハビリ施設に逃げ込んだ売人の口を封じるために殺し屋を送るという。

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