◎イギリスは今週、記録的な熱波に直面し、最高気温の記録を更新した。
イギリスの環境保護団体は23日、ロンドンやスコットランドのグラスゴーで気候変動対策を推進しない英連邦政府に抗議し、速やかに行動を開始するよう呼びかけた。
イギリスは今週、記録的な熱波に直面し、最高気温の記録を更新した。
デモには複数の活動家グループが参加し、ロンドンの議会議事堂広場で座り込み抗議などを行った。
環境保護団体「ジャスト・ストップ・オイル(Just Stop Oil)」のリーダーはまもなく辞任するジョンソン(Boris Johnson)首相に「石油や天然ガス生産の新規認可停止」「温室効果ガスを大量排出する企業などへの課税」「エネルギー効率の高い家庭用暖房器具の設置支援」などを要求した。
またリーダーは、地中海諸国で頻発している山火事をもたらした熱波に対処するためには、化石燃料の使用をゼロにする必要があると訴えた。
英国気象庁は19日、国内の最高気温を更新(40.3度)したと発表し、国民を卒倒させた。あるツイッターユーザーは「冷房を買ってしまった」と投稿し、別のユーザーは「兄が熱中症で病院に搬送された」と述べ、フォロワーに警戒を呼びかけた。
イギリスの夏は通常もっと穏やかであり、エアコンを設置している家庭、学校、中小企業はほとんどない。
歴史的な熱波は空港の滑走路に風穴を開け、鉄道のレールをぐにゃっと引き延ばし、スーツでびしっと決めた英国紳士をクラクラさせた。
BBCニュースによると、乾燥の影響で住宅火災が続発し、19日は第二次世界大戦以来、消防士にとって最も忙しい1日になったという。
スコットランドのグラスゴーに集まった活動家たちは連邦政府と国際社会に「本気を出せ!」「ロシアの戦争を言い訳にするな!」などと叫んだ。
抗議者たちは「熱中症」「飢餓」「水不足」などと書かれた白いシーツで身体を覆い、市中心部のショッピングモール近くを行進した。
AP通信の取材に応じた男性は、「何年も前から真剣にやれと言ってきました」と語った。「世界を見てください。気温は上昇し、アフリカはカラカラに干上がり、山火事が続発し、動物が死に、野菜や穀物が育ちにくくなっています...」
一部の気候活動家は秋のCOP27(国連気候変動枠組条約第27回締約国会議)に合わせてさらに強力なデモを行うと警告し、今度は議会議事堂として使用されているウェストミンスター宮殿を取り囲むとした。
イギリスのインフレ率は40年ぶりの高水準に達した。一部の団体はガスの使用量が増える秋までにエネルギー価格を見直すよう求めている。