◎300kg以上の淡水魚が捕獲されたのは世界初。
カンボジア北東部ストゥントレン州のメコン川で先週、300kgのアカエイが捕獲された。
専門家によると、300kg以上の淡水魚が捕獲されたのは世界初だという。これまでの最高記録は2005年にタイで捕獲された大ナマズの293kgだった。
メコン川はこの地域の住民の生活を支える重要な水源のひとつだが、乱獲、ダム建設、汚染により、生態系が脅かされている。
メコン川はチベット高原から中国、ミャンマー、タイ、ラオス、カンボジア、ベトナムを流れる国際河川である。延長は約4000km。
USAID(アメリカ合衆国国際開発庁)が資金提供する保全プロジェクト「ワンダーズ・オブ・ザ・メコン(Wonders of the Mekong)」の科学者は地元メディアのインタビューの中で、「20年にわたって6大陸の川や湖を調査してきましたが、これは私たちが出会った中で最も大きい、世界最大の淡水魚です」と語った。
この保全プロジェクトはカンボジア漁業管理局と協定を結んでおり、漁師が巨大魚や絶滅危惧種を釣り上げた際に研究者に報告するネットワークを構築している。
当局によると、6月13日の夜に「とても大きなエイを捕まえた」という連絡が入り、研究チームと現場に急行したという。測定の結果、エイの体長は3.98m、幅2.2m、重さは300kgだった。
研究チームはエイにタグを取り付け、メコン川に戻した。チームによると、このエイは絶滅危惧種に指定されているという。
研究チームは先月からメコン川で調査を開始し、巨大エイに遭遇したのは2回目。1回目は181kgだった。
カンボジア漁業管理局によると、エイを捕獲した漁師には協力費として600ドル(約8万円)が支払われたという。