◎バングラデシュ北部と北東部では先月にも洪水が発生し、インフラや農作物に甚大な被害が出た。
2022年6月17日/バングラデシュ、北東部スナムガンジの住宅地(Getty Images/AFP通信)

バングラデシュ政府は17日、北部地域で豪雨による洪水が発生し数十万人が孤立したため、軍を派遣したと発表した。

軍のウェブサイトによると、北東部スナムガンジとシレットで洪水が発生し数千戸が浸水。数万人が避難を余儀なくされ、その多くが地区内で孤立しているという。

民間通信社UNBは落雷により少なくとも9人が死亡したと報じている。

バングラデシュ洪水予警報センター(FFWC)は17日、ヒマラヤ水系の主要河川であるガンジス川を含む全国の河川の水位が上昇。一部河川が増水したと報告した。

FFWCによると、被害の大きい地域はスナムガンジ、シレット、北部ランプルなど。これらの地域では明日以降も雨が続く見込みで、FFWCは住民に最大級の警戒を呼びかけている。

シレットのオスマニ国際空港は17日、滑走路が浸水したため、全便の運航を少なくとも3日間停止すると発表した。

バングラデシュ北部と北東部では先月にも洪水が発生し、インフラや農作物に甚大な被害が出た。シレットではこの洪水で少なくとも10人が死亡、100万人以上が影響を受けたとみられる。

バングラデシュは低地が多く、洪水やサイクロンに脆弱で、毎年大規模な洪水が発生している。

国連の気候変動政府間パネル(IPCC)によると、地球温暖化がこのまま進めば、今後10年間でバングラデシュ国民約1億6000万人のおよそ17%が移住を余儀なくされるという。

2022年5月20日、バングラデシュ、北東部シレット(Mamun Hossain/AFP通信/Getty Images)
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