◎アルメニアとアゼルバイジャンは2020年のナゴルノ・カラバフ紛争で衝突し、6週間の戦闘で両軍合わせて6,000人以上が死亡、数千人が負傷した。
3月25日、ナゴルノ・カラバフのアルメニア人が暮らす村で戦闘が発生し、アルメニア軍の兵士少なくとも3人がアゼルバイジャン軍の無人機攻撃で死亡したと報じられた。
OCメディアによると、アゼルバイジャン軍は24日遅く、アルメニアとアゼルバイジャンを隔てる国境線を超え、戦闘が発生したパルフ村を占領したという。
アルメニアとアゼルバイジャンは2020年のナゴルノ・カラバフ紛争で衝突し、6週間の戦闘で両軍合わせて6,000人以上が死亡、数千人が負傷した。
ナゴルノ・カラバフはアゼルバイジャンの領土と見なされているが、1994年に終結した分離戦争以来、アルメニア政府の支援を受ける分離主義勢力の管理下に置かれ、住民の大半はアルメニア人で構成されていた。
アゼルバイジャンは2020年年11月、ナゴルノ・カラバフ(アルツァフ共和国)の主要都市シュシャをアルメニア政府の支援を受ける分離主義勢力から奪取した。その2日後、アルメニアはロシアが提案した和平協定を受け入れ、紛争は終結した。
ナゴルノ・カラバフで活動するジャーナリストのグリゴリアン氏によると、アルメニアとアゼルバイジャンは最近、パルフ村の付近で何度か衝突し、ロシアの平和維持軍の提案で両軍はパルフ村から徹底し、代わりにロシア軍が地域の見回りを続けることに合意したという。
グリゴリアン氏はOCメディアの取材に対し、「パルフ村のアルメニア軍の大部分が撤退していたため、アゼルバイジャン軍はほとんど抵抗を受けることなく村を占領できた」と述べた。
さらにナゴルノ・カラバフの当局者は、25日未明にパルフ村の近くでアルメニア軍とアゼルバイジャン軍が衝突したと報告している。
当局者によると、アゼルバイジャン軍は武装ドローンでアルメニア軍を攻撃したという。
アルメニア外務省は25日、アゼルバイジャンを和平協定違反で非難した。
これに対しアゼルバイジャン外務省は戦闘について、「地域の安全とアゼルバイジャンの領土を明確にするための措置」と呼んだ。
アゼルバイジャン議会の一部議員はナゴルノ・カラバフの平和維持活動を強化するよう求めている。与党アゼルバイジャン新党のマメドフ議員は先日、「(ナゴルノ・カラバフの)分離主義者とテロリスト、そしてナゴルノ・カラバフ軍を浄化する必要がある」と呼びかけた。
OCメディアによると、ロシア外務省と平和維持軍は今のところ声明を発表していないという。
米国務省は25日、ナゴルノ・カラバフの一部地域で家庭向けのガス供給が途絶えていることと、アゼルバイジャン軍の動きに懸念を表明するツイートを投稿した。