コスタリカが大型刑務所を開設、組織犯罪対策、殺人事件急増に対応
コスタリカは長年、中南米でも比較的治安の良い国とされてきた。
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中米コスタリカのフェルナンデス(Laura Fernández Delgado)大統領は14日、首都サンホセ近郊で、組織犯罪対策を目的とする最高警備レベルの大型刑務所「組織犯罪対策高警備センター(CACCO)」を開設した。収容定員は5100人で、国内の刑務所収容者全体の約2割に相当する。麻薬取引をめぐる犯罪組織間の抗争が激化する中、政府は刑事司法と刑務所管理の強化を急いでいる。
コスタリカは長年、中南米でも比較的治安の良い国とされてきた。しかし、警察の統計によると、殺人事件は2023年に過去最多の905件を記録し、2024年は876件、2025年も873件に達した。政府は事件の大半が麻薬密輸ルートをめぐる犯罪組織間の対立に関連していると説明する。
フェルナンデス氏は開所式で、犯罪組織に対する厳格な取り締まりを徹底し、同国を刑務所警備の国際的なモデルにすると表明した。同施設はブケレ(Nayib Bukele)大統領の下でギャング対策を進めるエルサルバドルの巨大刑務所を参考に設計された。エルサルバドル政府から設計図などの提供を受け、国内の既存刑務所に収容されている危険性の高い受刑者らを移送する計画だ。最初の移送は10月末に始まる予定である。
コスタリカ政府は刑務所内から犯罪組織が指示を出すことを防ぎ、国家による刑務所管理を取り戻す方針を掲げる。法務省は声明で、組織犯罪が既存の刑務所に浸透していると指摘し、新施設を治安対策の柱と位置づけた。
一方、エルサルバドルの強硬なギャング対策については、人権団体が大規模な恣意的拘束や適正手続きの侵害、民主的な統制の弱体化を懸念している。コスタリカでも、受刑者の移送や厳格な収容規則をめぐって司法当局と政府の対立が生じており、一部の裁判官や検察官は司法の独立性を損なわないよう警告している。
施設の建設費は3300万ドル超とされる。政府は治安回復を目指すが、収容能力の拡大だけで犯罪組織の活動を抑制できるかは不透明だ。捜査、起訴、司法手続きの適正性を確保しながら犯罪組織の影響力を弱められるかが、今後の焦点となる。
