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教皇レオ14世がアンゴラ訪問、資源搾取と汚職の是正求める

教皇は首都ルアンダでの演説で、豊富な石油や鉱物資源を持ちながらも貧困が広がる現状に言及し、「富が一部の支配層や外部勢力に吸い上げられている」と批判した。
2026年4月18日/アンゴラ、首都ルアンダ、教徒に手を振る教皇レオ14世(AP通信)

ローマ・カトリック教会の教皇レオ14世(Pope Leo XIV)は18日、アフリカ歴訪の一環でアンゴラ訪問し、同国の指導者に対して資源の搾取や汚職の是正を強く求める一方、長年困難に直面してきた国民には連帯と希望のメッセージを送った。

教皇は首都ルアンダでの演説で、豊富な石油や鉱物資源を持ちながらも貧困が広がる現状に言及し、「富が一部の支配層や外部勢力に吸い上げられている」と批判した。アンゴラでは人口の3割以上が極度の貧困状態にあり、資源の恩恵が広く行き渡っていない実態が指摘されている。

さらに教皇は、過去の植民地支配や内戦の歴史にも触れつつ、現在も続く不平等や政治腐敗の構造に言及。「空虚な約束を掲げる指導者や搾取的な仕組み」が人々の生活を苦しめていると非難した。その上で、国民の尊厳を守る公正で包摂的な統治への転換を訴えた。

一方で、教皇は厳しい言葉だけでなく、アンゴラの人々の忍耐と回復力を称賛した。長年の内戦や社会的混乱を乗り越えてきた国民に対し、「困難の中でも希望を失わない姿勢こそが未来を切り開く」と励まし、平和と連帯の重要性を強調した。

今回の訪問では、奴隷貿易と関わりのある歴史的巡礼地ムシマを訪れる予定も含まれており、教会自身の過去と向き合う姿勢も示している。アンゴラは大西洋奴隷貿易の拠点の一つで、教皇はこうした歴史的背景にも目を向けながら、和解と記憶の必要性を示唆している。

レオ14世は2025年に就任した初の米国出身の教皇で、今回が初のアフリカ歴訪となる。アルジェリア、カメルーン、赤道ギニアを含む複数国を巡る中で、一貫して平和や社会正義、資源搾取への批判といったテーマを掲げ、従来よりも踏み込んだ発言が目立っている。

アンゴラ訪問は宗教的な励ましにとどまらず、政治や経済のあり方に対する明確な問題提起を伴うものとなった。教皇は信仰が単なる精神的支えにとどまらず、社会の不正に対する行動を促す力であるべきだと訴え、国の将来に向けた変革を強く促した。

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