◎中国はかつて、スリランカへの投資で他国を大きく引き離し、優位に立っていた。
スリランカ海軍の巡視艇(Getty Images)

中国の海洋調査船がスリランカの港に入港した。現地メディアが25日に報じた。

それによると、中国海洋調査船のスリランカ入港は昨年以来2度目。

スリランカ外務省の報道官によると、停泊期間は25~28日まで。首都コロンボの港に燃料補給のために停泊することを許可したという。

この船はスリランカの国家機関と共同調査を行う予定であったが、外務省報道官は声明で、「停泊は補給のためだけであり、共同調査は行わない」と述べた。

中国はかつて、スリランカへの投資で他国を大きく引き離し、優位に立っていた。

しかし、スリランカは昨年、デフォルトに陥り、インドが大規模な資金・物資援助に踏み切ったため、中国は優位性は失われた。

2週間前、スリランカ政府は中国輸出入銀行と債務処理(約42億ドル)で合意に達した。これにより、スリランカは国際通貨基金(IMF)の第2弾融資(3億3000万ドル)に大きく前進した。

同国の負債総額は830億ドルを超え、そのうち415億ドルが対外債務、421億ドルが国内債務。中国の融資は全体の10%を占める。

スリランカは過去10年間、海港、空港、埋立地開発などのインフラプロジェクトのために中国から多額の借金をした。

しかし、これらのプロジェクトは融資の返済に必要な収益を上げることができず、2017年、スリランカは南部ハンバントタ港の運営権を中国企業に譲渡した。

中国の「債務トラップ」に引っかかった多くの開発途上国が債務の返済に苦労している。

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