インド、米国との「貿易協定第1段階」最終調整へ、競合国より有利な関税条件を要求
両国は今年2月、貿易協定の枠組みで合意した。
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インド政府は15日、米国との貿易協定の第1段階について、法的文書の作成を進めており、最終合意が近づいていると明らかにした。ただし、インド側は協定を発効させる条件として、バングラデシュやベトナム、インドネシアなど競合する輸出国に対し、米国市場で不利にならない関税上の優位性を確保することを求めている。交渉は最終段階に入りつつあるものの、発効時期はなお不透明だ。
ゴヤル(Piyush Goyal)商工相はニューデリーの記者団に対し、協定の第1段階は法的文書の最終調整に入っており、近く妥結できるとの見通しを示した。一方、インドが競合国と比較して同等以上の競争上の優位性を得られた段階で、協定を実際に運用したいとの考えを強調した。インドは米国市場への優先的なアクセスに加え、関税の安定性を確保したい考えだ。
両国は今年2月、貿易協定の枠組みで合意した。米国は2025年8月、交渉が決裂したことを受け、インドからの多くの輸入品に最大50%の追加関税を課していたが、枠組み合意により税率は18%に引き下げられた。しかし、その後の協議では課題が残り、最終合意に向けた進展は鈍化している。インド政府は競合国に課される関税を上回る負担を自国企業が負えば、輸出競争力が損なわれると警戒している。
インドの対米輸出は、2026年4~8月に427億9000万ドルとなり、前年同期の403億9000万ドルから増加した。また、2025年度(2025.4~2026.3月)の対米貿易黒字は約340億ドルに達した。米国はインドにとって重要な輸出市場であり、関税条件の改善は製造業や雇用の拡大にも影響する。
一方、交渉を取り巻く政治的な環境は厳しい。インドがロシア産原油の購入を続けていることを理由に、米国でインド製品に最大100%の関税を課すことを可能にする法案が連邦議会で議論されており、貿易協議の新たな障害となっている。
ルビオ(Maro Rubio)米国務長官は10月17~22日にインドとウズベキスタンを訪問し、エネルギー協力や商業投資、経済関係について協議する予定だ。今回の訪問が交渉の進展につながるかが注目される。
両国は協定締結を目指す一方、関税面での利益配分や対ロシア政策をめぐる隔たりを解消できるかが、最終合意の鍵となる。
