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中国、AI・半導体・太陽光発電など40技術の輸出規制強化へ、国家安全保障を理由に米国との技術競争激化

今回の改定案では、AI関連技術が23分野を占める。
中国AIのイメージ

中国政府は16日、人工知能(AI)、半導体、太陽光発電、バイオ医薬品などに関する計40の技術について、輸出禁止または規制の対象を拡大する案を公表した。米国との覇権争いが激化する中、先端技術の国外流出を抑え、国家安全保障を確保する狙いがある。商務省と科学技術部が共同で技術輸出管理リストの改定案を発表し、政府は技術の不正利用や悪用を防ぎ、AIを人間の管理下に置く必要性を強調した。

今回の改定案では、AI関連技術が23分野を占める。機密性の高い国内データを用いて訓練された大規模AIモデルの中核技術や、国防、重要情報インフラなどの機密性が高い環境で利用されるAIエージェントが対象となる。

AIエージェントは、利用者の指示に応じて複数の作業を自律的に実行するシステムであり、悪意あるソフトウエアの作成や重要インフラへの攻撃に転用されるリスクが懸念されている。

また、パラメーター数が2兆以上のAIモデルや、世界最高水準の能力を持つ特定のモデルについても、輸出規制を設ける方針だ。パラメーター数はAIモデルの規模や学習能力を示す指標の一つである。中国企業が開発したムーンショットの「Kimi K3」や、アリババの「Qwen 3.8-Max」なども、この規模に該当するとされる。ただし、政府は改定案で特定の製品名を挙げていない。半導体分野では、AI処理用チップやメモリーチップの設計技術などが規制対象に含まれる。

太陽光発電関連では、太陽電池の供給網に欠かせない多結晶シリコンの製造技術など12分野が対象となった。バイオ医薬品分野でも、細胞治療や遺伝子治療に関係する技術など5分野について規制が提案されている。中国が強みを持つ産業の技術を管理し、国外企業への技術移転や知的財産の流出を抑える狙いがある。

今回の措置は、米国が中国に対して進めてきた先端半導体や半導体製造装置の輸出規制に対抗する動きとも受け止められる。米国の規制は、中国企業が最先端AIの開発に必要な高性能半導体を入手することを難しくしてきた。一方、中国はAI技術の国際競争力を高めており、技術を海外にどこまで提供するかが新たな政策課題となっている。

専門家は今回の措置について、AIやロボット、通信などの重要技術に対する西側諸国の規制強化への対応とみることができると指摘する。貿易や投資だけでなく、技術へのアクセスを巡って世界の分断が進んでいるとの見方だ。

中国と米国は一方で、AIの安全性や管理を巡る対話を続けている。今回の輸出規制案は、技術移転を制限する動きと国際協調の模索が並行して進む現状を示している。規制の具体的な範囲や運用方法は今後の協議で固まる見通しであり、両国の政策が世界のAI開発や半導体供給網に与える影響が注目される。

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