チリ北部の学校で殺傷事件、教職員1人死亡、4人負傷、男子生徒逮捕
地元警察が通報を受けて現場に急行し、容疑者を拘束・逮捕した。
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チリ北部アントファガスタ州の学校で刃物による襲撃事件が発生し、教職員1人が死亡、4人が負傷した。地元警察が27日、明らかにした。
それによると、事件は同州カラマにある中等学校で27日の午前10時40分ごろに発生。12年生の男子生徒が校内で同級生や教職員を次々に刺したという。
国家警察は声明で、「生徒3人と職員2人が刺され、このうち59歳の教職員が亡くなった」と明らかにした。負傷した4人はいずれも病院に搬送され、容体は明らかになっていない。
地元警察が通報を受けて現場に急行し、容疑者を拘束・逮捕した。学校はこの事件を受け、授業を中止。全生徒を帰宅させた。
加害者の氏名や動機は現時点で明らかになっていない。地元テレビ局は当局者の話しとして、「容疑者は学校にナイフを持ち込み、計画的に犯行に及んだ可能性がある」と伝えている。
アントファガスタ州知事はX(旧ツイッター)への投稿で、「容疑者は可燃性の液体を所持していたと報告を受けている」と述べ、計画的な犯行であったと示唆した。また知事は亡くなった教職員に哀悼の意を表した。
地元テレビ局は亡くなった教職員が生徒を守るために介入したと報じている。この職員は風紀担当とされ、襲撃の中で致命傷を負ったという。学校は声明で悲しみを表明するとともに、負傷者はいずれも速やかに医療機関へ搬送されたとしている。
今回の事件は比較的銃器犯罪が少ないチリにおいても、学校内の暴力が深刻化している現状を浮き彫りにした。近年、同国では学生による暴力行為や衝突が増加しており、2024年には首都サンティアゴで爆発物の事故により30人以上が負傷、2025年には校内での発砲事件も発生している。こうした事例は教育現場の安全性に対する社会の不安を高めている。
カスト(José Antonio Kast)大統領はこの事件を強く非難し、再発防止に向けた対策の検討を進める方針を示した。学校への金属探知機設置など安全強化策の必要性も議論されており、教育現場の防犯体制が問われている。アントファガスタ州でこのような校内暴力事件が発生したのは初めてとされ、地域社会に大きな衝撃と不安が広がっている。
事件の動機解明とともに、学校を安全な場として維持するための制度的対応が急務となっている。
