ボリビア反政府デモ、新国防相が道路封鎖の解除約束、混乱続く
今回の抗議運動は5月に始まった労働者によるストライキを発端とする。
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南米ボリビアで反政府デモが続く中、パス(Rodrigo Paz)大統領は3日、新たな国防相にフスティニアーノ(Ernesto Justiniano Urenda)氏を任命した。フスティニアーノ氏は就任直後、全国各地で続く道路封鎖の解除を最優先課題に掲げ、「通行可能な道路、物資供給、医療サービス、雇用、そして平和を回復する」と表明した。政府は警察と軍による共同作戦を通じて交通網の正常化を図る方針であり、長期化する政治危機は新たな局面を迎えている。
今回の抗議運動は5月に始まった労働者によるストライキを発端とする。その後、労働組合や先住民団体、さらにモラレス(Evo Morales、指名手配中)元大統領の支持者らが加わり、全国規模の反政府デモへと発展した。参加者たちは政府が進める緊縮財政の撤回や生活費高騰への対策を要求している。特に首都ラパスと周辺都市を結ぶ幹線道路が封鎖されたことで食料品や燃料、医薬品の供給が滞り、約200万人の市民に影響が及んでいる。
パス政権は昨年の発足以来、鉱業や天然ガス、リチウム開発への外国投資誘致を柱とする経済改革を推進してきた。しかし、補助金削減や市場重視の政策は農村部や労働者層の反発を招き、支持基盤の一部が離反した。左派政権時代から続く外貨不足や燃料危機、物価上昇も重なり、政権への不満は急速に拡大している。
こうした情勢の中で、前国防相は抗議デモへの対応をめぐる批判を受けて辞任した。教育相や労働相も相次いで退任し、わずか数週間の間に複数の閣僚が交代する異例の事態となっている。政府内の動揺は隠せず、野党や反体制派は大統領辞任や解散総選挙の実施を求めて圧力を強めている。
政府は事態収拾に向け、軍と警察が共同で道路封鎖を解除できるよう議会に法案を提出した。すでに5月には数千人規模の治安部隊が投入され、主要道路の確保作戦も実施されている。ただし、軍の関与拡大に対しては人権団体や一部野党から懸念も示されており、強硬策がさらなる衝突を招く可能性も指摘されている。
パス氏は辞任要求を拒否し、民主的手続きを尊重すべきだと強調している。一方で反体制派は政府との対話に不信感を抱き、妥協点は見いだせていない。経済危機と政治対立が複雑に絡み合う中、道路封鎖の解除が実現するかどうかは、ボリビアの今後の安定を占う重要な試金石となりそうだ。
