最終更新日：2021年4月16日5時15分
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4月14日
CIA長官「アフガン撤退は重大な危機を招く」
4月14日、中央情報局（CIA）のウィリアム・バーンズ長官は上院情報委員会の公聴会の中で、「米軍のアフガン撤退は地域のテロ復活を促進し、重大な危機を招くだろう」と述べた。「米軍とNATO軍はアフガニスタンの治安を回復させ、市民に民主主義を提供しました」
バーンズ長官は、「米軍の撤退はアフガンの平和だけでなく、アメリカ政府にも深刻な影響を与えるだろう」と述べた。
バイデン大統領は14日午後の演説で、アフガニスタンに駐留する約2,500人の米兵を9月11日までに完全撤退させると発表した。
バーンズ長官の警告は共和党の撤退反対意見を強化した。ミズーリ州選出のロイ・ブラント上院議員は公聴会後、記者団に、「撤退は大きな間違いであり、賛同できない」と述べた。
世界最強のスパイ集団のボスは、コロナウイルスが政府にもたらす影響、イランと北朝鮮の核問題、エスカレートするロシアのサイバー攻撃などについてもコメントした。
同じく公聴会に出席したアヴリル・ヘインズ国家情報長官の発言後、議長を務めるマーク・ワーナー上院議員（共和党）は、「ヘインズ長官の演説は最近聞いたひどいことリストをまとめたものだった」と非難した。
バイデン大統領「アメリカ史上最長の戦争を終わらせる時が来た」
4月14日、ジョー・バイデン大統領は「アメリカ史上最長の戦争を終結させる」という理由でアフガニスタンから米軍を完全撤退させると述べた。
バイデン大統領はホワイトハウス条約室でアフガンからの撤退を正式に宣言した。「20年前の9.11同時多発テロ後、米軍はアフガニスタンに向かいました。そして攻撃から20年にあたる2021年9月11日、米軍はアフガンから完全撤退します」
現在、アフガニスタンには約2,500人の米兵が駐留している。バイデン大統領は9月11日までに段階的に米兵を撤退させると述べた。「アメリカとNATOの同盟国および関係機関などによって配備された連合軍は、アフガニスタンから撤退します」
当局者によると、アメリカの撤退は現場の状況（治安、タリバンを含むイスラムジハード組織の動向など）に基づくものではなく、長年米軍が守ってきた政策を放棄することになるという。
バイデン大統領は9.11の首謀者、アルカイダのウサーマ・ビン・ラーディンを殺害してから10年が経過したと述べた。「アメリカは10年前にビン・ラーディンを裁き、さらに10年間アフガンに滞在しました。それ以来、米軍がアフガンにとどまる理由は不明確になっています」
バイデン大統領は13日にジョージ.Wブッシュ元大統領と電話で話したと述べた。「私は彼の政策を支持していませんでした。しかし、ブッシュ元大統領は撤退に賛同しました」
ホワイトハウスのジェン・サキ報道官によると、バイデン大統領はバラク・オバマ元大統領とも電話で話したという。
オバマ元大統領は14日の声明で、バイデン大統領は正しい決断を下したと述べた。「アフガニスタンで軍事的にできることは全て達成したと認める時が来ました。駐留している米軍は自宅に戻り、愛する家族と再会します」
議会議事堂の共和党員と一部の民主党員はバイデン大統領の撤退宣言を厳しく非難したが、民主党のチャック・シューマ―上院院内総務は決定を称賛した。「撤退を決めたトランプ前大統領も、ある朝、さぁ米軍を撤退させよう、と決断したわけではありません。米軍のアフガン撤退は慎重に議論されてきました」
一方、共和党のミッチ・マコーネル上院少数党首はこの決定を「重大な間違い」と呼び、「アメリカのリーダーシップは取り返しのつかないレベルまで後退するだろう」と述べた。
ホワイトハウスによると、アメリカはタリバンとアフガン政府の和平交渉を引き続き支援する予定だという。しかし、交渉はほぼ行き詰まっており、一部の専門家は話し合いで解決する問題ではないと指摘している。
サキ報道官は記者団に対し、「タリバンが昨年2月にアメリカと結んだ合意を順守することを期待している」と述べた。「タリバンは公約を順守します。彼らはアフガンがジハード国家になることを許さないでしょう」
アフガニスタンのアシュラフ・ガニー大統領は声明で、「アフガンはアメリカの決定を尊重し、米軍のスムーズな撤退をサポートする」と述べた。
ミネソタ州で逃亡した黒人男性を射殺した元女性警察官が逮捕された
4月14日、ミネソタ州ブルックリンセンターの交通取り締まり中に逃亡した黒人男性、ドーンテ・ライト氏を射殺した元警察官のキム・ポッター被告が逮捕・起訴された。
ミネソタ州刑事逮捕局によると、ポッター被告は14日の現地時間午前11時30分に逮捕され、同州ヘネピン郡の刑務所に移送されたという。
事件は11日に発生し、その後、ポッター被告は13日に辞表を提出した。しかし、ブルックリンセンターのマイク・エリオット市長は声明で、「辞任の申し出はまだ正式に受理されていない」と述べた。
ブルックリンセンター警察のティム・ギャノン署長も事件の責任を取り辞任した。
交通取り締まりを行っていた警察官たちは、交通取り締まりの中でライト氏が別の軽犯罪令状を無視していたことを突き止め、逮捕に踏み切った。しかし、当局者によると、ライト氏は自分の車で逃亡を図り、その後数ブロック先で別の車に衝突したという。
検察は14日の声明で、「ポッター被告はグロック拳銃（9mm）でライト氏を撃ちました」と述べた。「彼女はテイザー！と言いながら実弾を発射しました」
検察官によると、ポッター被告はベルトの右側に拳銃、左側にテーザー銃を装着していたという。「テーザーの本体は黄色、グリップは黒。また、テーザーはベルトから抜き取りやすい位置に装着されていました。しかし、彼女はベルトの右側に装着された拳銃を手に取りました」
ライト氏の家族を代表するベンジャミン・クランプ弁護士、ジェフ・ストームス弁護士、アントニオ・ロマヌッチ弁護士は共同声明で、「地方検事の努力は認めるが、有罪判決を勝ち取ってもライト氏は帰ってこない」と述べた。「ポッター氏はテイザー銃を使うつもりだったと主張しました。しかし、26年間警察に奉仕したベテランはテイザーと拳銃の違いを知っています。彼女は軽微な交通違反と軽犯罪の令状に基づき、ライト氏を処刑しました」
ポッター被告は第2級殺人（過失致死罪）で起訴されており、最高10年の禁固刑を科される可能性がある。
4月13日
バイデン大統領はウクライナの国境付近の問題を受け、プーチン大統領との首脳会談を提案
ホワイトハウスによると、ジョー・バイデン大統領はウクライナの国境付近の問題を受け、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に第三国での首脳会談を提案したという。
ロシアはウクライナとの国境沿いに数万人規模の大隊を派遣し、「クリミア共和国（自称）」「ドネツク人民共和国（自称）」「ルガンスク人民共和国（自称）」の防衛を強化したと伝えられている。ロシアはこの3国のウクライナからの独立を承認したが、国連と国際社会はこれを認めていない。
ウクライナの外相は4月13日にブリュッセルで米アントニー・ブリンケン国務長官とNATO高官らと会談し、ロシアの侵略に対する懸念を共有した。
バイデン大統領とプーチン大統領の関係は完全に冷え切っている。バイデン大統領は先月、プーチン大統領を「殺人者」と呼び、「クリミア半島はウクライナの領土」と改めて主張した。
ホワイトハウスは13日の声明で、「バイデン大統領はロシアとの安定した暖かい関係を構築する、という新しい目標を再確認しました」と述べた。ホワイトハウスは以前、アメリカとロシア間の最後の核軍備管理協定、新戦略兵器削減条約（New START）の延長合意により、両国は新たな関係を構築できると主張していた。
これに対しロシアの報道官は13日、「ロシアは世界の安全保障を確保するための最も重要な分野で対話を継続する用意ができている」と述べた。
ロシアのウクライナ国境付近における軍事力強化は、バイデン大統領とNATOに強烈な圧力をかけている。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の報道官によると、「ウクライナ東部の国境付近に派遣されたロシア兵士は約41,000人、クリミア半島には約42,000人が派遣された」という。
一方、ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相は13日の記者会見で、地域に2つの大隊と3つの空挺部隊を派遣したと認めたが、「兵士たちは自国の領土内で訓練を行っており、非難される筋合いはない」と述べた。「ロシア軍は西部の領土内で訓練を行っているだけです。彼らはアメリカとNATOの軍事活動の強化に対応するでしょう」
ロシアの支援を受ける分離主義者（ドネツク人民共和国、ルガンスク人民共和国）とウクライナはドンバス戦争の停戦協定「ミンスクⅡ」に2015年に合意したが、東部国境付近では小規模な衝突が続いており、今年死亡したウクライナ軍兵士の数は25人に達したと伝えられている。
20歳の黒人男性を射殺したミネソタ州の女性警察官は辞職届を提出した
4月13日、ミネソタ州ブルックリンセンターのマイク・エリオット市長は声明で、「交通取り調べ中に逃亡した20歳の黒人男性、ダンテ・ライト氏を射殺した女性警察官キム・ポッター氏は辞職届を提出しました」と述べた。
また、エリオット市長によると、ポッター氏の所属するブルックリンセンター警察のティム・ギャノン署長は同日に辞任したという。
ライト氏は11日に同州のオーチャードアベニュー近くで行われていた交通取り締まりの最中に車で逃亡し、数ブロック先で別の車に衝突した後、射殺された。
ギャノン署長は12日の会見の中で、「女性警察官はテイザー銃を使うつもりだった」と述べ、ポッター氏が誤った拳銃を使用したと示唆していた。「警察官たちはライト氏が軽犯罪令状を無視していたことに気づき、逮捕しようとしました」
ABCニュースによると、ポッター氏は当局に宛てた書簡の中で次のように述べたという。「私はミネソタ州のコミュニティに奉仕するために警察官になりました。私はこの仕事を愛していますが、辞職する以外に道はないと考え、辞職届を提出しました...」
エリオット市長は記者団に対し、「私たちはポッター氏に辞職を求めておらず、辞職届はまだ受理されていない」と述べた。「辞職はポッター氏の決断です。彼女は勤続26年のベテランでした。しかし、私たちは独自の調査を継続しています。ブルックリンセンターの当局者たちは事件発生時の非常に複雑な状況を評価しています」
ライト氏の叔母であるナイシャ・ライト氏は13日の声明で、「私たちは法の許す範囲で女性警察官が拘束されることを望んでいます」と述べた。「警察官は法律を順守しなければなりません。彼女の仕事はドーンテを保護することでした」
4月12日
テネシー州ノックスビルの高校で銃撃事件が発生、警察官を含む数人が死亡した模様
報道によると、テネシー州ノックスビルの高校で銃撃事件が発生し、警察官を含む数人が死亡したという。
ノックスカウンティスクールの教育長、ボブ・トーマス氏は、「事件に関与しなかった生徒は家族と再会しています」とツイートした。「警察当局は悲劇的な状況について調査しています」
犠牲者と負傷者の正確な数はまだ明らかにされていない。
ソーシャルメディアの投稿によると、犠牲者の中にはノックスビルの警察官が含まれているという。
テネシー州捜査局は声明で、捜査官を現地に派遣していると述べたが、その他の情報は明らかにしなかった。
同州のビル・リー州知事は記者会見で事件に言及したが、「手元に情報が届いていない」と述べた。「ソーシャルメディアなどで情報を集めている市民は、犠牲者、影響を受けた生徒、そして生徒の家族のために祈ってください」
リー州知事は先週、同州の拳銃の取り扱いに関する新しい法律に署名した。その結果、21歳以上のほとんどの成人は身元調査や訓練を受けることなく、拳銃を公然と持ち運べるようになった。なお、ライフルなどのロングガンは対象外。法律は7月1日に施行される。
Multiple agencies are on the scene of a shooting at Austin-East Magnet High School. Multiple gunshot victims reported, including a KPD officer. The investigation remains active at this time. Please avoid the area. pic.twitter.com/ViQirnQSpx
— Knoxville Police TN (@Knoxville_PD) April 12, 2021
コロナウイルス：CDCの所長はミシガン州に規則の引き締めを促す
4月12日、疾病予防管理センター（CDC）のロシェル・ワレンスキー所長は感染が急拡大しているミシガン州について、「症例数を抑える方法はワクチンの追加供給ではなく、感染予防対策だと確認している」と述べた。
同州のグレッチェン・ホイットマー州知事（民主党）は11日の会見で感染状況が危険水域に達したと宣言し、連邦政府にワクチンの供給量を増やすよう要請していた。
一方、ホワイトハウスは、各州へのワクチンの供給量は成人人口などの条件を考慮し、公正・公平に決めていると述べ、「感染者が増えたという理由だけで特定の州や地域の供給量を増やすつもりはない」と主張している。
ワレンスキー所長は声明の中で、「ワクチンの供給量を増やしても、接種を終えワクチンが機能するまでには少なくとも数週間から1カ月以上かかるため、ひどい結果を招くだろう」と警告した。「まずは段階的に緩和した規則を引き締め、感染予防対策をピーク時の状態に戻すべきです」
ホイットマー州知事は、緩和した規則は現状を維持したうえで、市民に不要不急の外出を控えるよう「要請」している。
一部の公衆衛生専門家はホイットマー州知事の自宅待機要請を評価したうえで、感染急増地域のワクチン供給量を増やすべきと主張し、ホワイトハウスに対応を求めている。
ブラウン大学公衆衛生学部のアシュシー・ジャ博士はCBSニュースのインタビューの中で、「ミシガン州の検査とワクチン接種を急がなければならない」と述べた。「ワクチンを持て余している地域は、ミシガン州やその他のホットスポットの現状を見るべきです。私は危険地域のワクチン供給量を増やすべきだと信じています」
ミネソタ州黒人男性射殺事件：女性警官はテーザー銃を使うつもりだった
ABCニュースによると、ミネソタ州ブルックリンセンターの交通取り締まり中に黒人運転手を射殺した女性警官は、銃ではなくテイザー銃を使うつもりだった可能性が高いという。
ブルックリンセンター警察のティム・ギャノン署長は記者団に対し、「女性警官は拳銃ではなく、テイザー銃で黒人男性を制圧するつもりだったように思える」と述べた。
事件は4月11日の現地時間午後2時頃に発生した。現場はジョージ・フロイド氏が絞め殺されたミネアポリス市から10kmほど北に位置するブルックリンセンターのオーチャードアベニュー近く。
ギャノン署長は、事件の様子を記録したボディカメラ映像を12日に公開した。女性警官は同僚にテイザー銃を使用するよう促されていた。ギャノン署長は記者団に、「女性警官はテイザー銃ではなく拳銃を使いました」と述べた。「彼女はテイザー銃を使うつもりだったのかもしれません。しかし、男性は被弾しました。発砲後の女性警官の反応は苦痛に満ちていました。ダンテ・ライト氏の死は悲劇的な暴発がもたらしたものだと私は信じています」
事件の調査はミネソタ州公共安全局の刑事逮捕局が行っている。ギャノン署長は調査の結果が判明するまで女性警官は休職すると述べた。
死亡したライト氏が運転していた車は警察の検問所から数ブロック離れた場所まで移動し、別の車に衝突した。ABCニュースによると、同乗者の女性は衝突時に負傷し病院に搬送されたが、命に別状はないという。
ジョー・バイデン大統領は12日午後の声明で、事件の詳細調査を求めた。「調査は公正かつ公平に行われます。事故だったのか、それとも意図したものだったのか...調査を待ちたいと思います」
4月11日
上院共和党員はバイデン大統領とインフラ計画について話し合うつもりでいる
4月11日、ABCニュースのインタビューに応じた共和党のロジャー・ウィッカー上院議員は、ジョー・バイデン大統領と2.3兆ドル（250兆円）のインフラ計画について話し合うと述べた。
ウィッカー上院議員はインタビューの中で、「4月12日にバイデン大統領と会談する」と述べた。「共和党はバイデン大統領との交渉準備を進めています。私たちは民主党の要求額は高すぎると信じている。私たちは全く違うものをバイデン大統領に要求するでしょう」
ウィッカー上院議員を含む10人ほどの上院共和党員は4月8日に署名した共同声明の中で、バイデン大統領はコロナ救済法案における共和党との交渉を全面的に却下し、法案を力づくで通過させたと非難した。「民主党は法案の正当性を何度も主張し、共和党の努力は不十分と言いました。バイデン大統領も交渉開始から24時間も経たないうちに予算プロセスを開始し、共和党の議会での発言を妨害し、超党派の意見を無視して法案を通すよう要求しました」
ウィッカー上院議員はABCのアンカーに、「共和党は予算の縮小を要求します」と述べた。「バイデン大統領の計画の70％はインフラストラクチャーとは関係ありません。彼の計画は中小企業の雇用創出と大幅な増税を組み合わせた社会福祉支出プログラムです。私は中小企業の雇用創出予算を増税で賄うという考えに賛成できません」
一方、バイデン大統領は共和党との議論を歓迎すると以前の記者会見で述べたが、「共和党が提案した狭義のインフラ法案は合理的ではない」とくぎを刺した。
トランプ前大統領は法人税を35％から21％に引き下げた。バイデン大統領はこれを28％まで戻したいと考えている。
ウィッカー上院議員は、「増税には反対だが、インフラの強化には賛成する」強調した。「私たちは前政権よりもはるかに大きなインフラ計画を実行に移すことができます。共和党はインフラの強化は支持します。共和党の大多数は賛成するでしょう。バイデン大統領は共和党の協力を得られると理解したうえで交渉に臨むべきです」
As Pres. Joe Biden approaches his first 100 days in office, he's faced with addressing long-term challenges facing the country and working with a divided Congress. @jonkarl takes a closer look at Biden's presidency so far. https://t.co/MLMwtBqEVj pic.twitter.com/9QooXlSfGH
— This Week (@ThisWeekABC) April 11, 2021
コロナウイルス：カナダ トロントの症例数が急増
地元メディアによると、カナダの都市トロントの症例数が急増しており、一部の病院の集中治療室（IOC）の占有率は100％に迫っているという。
トロントの医師、ケイワ・ウォロフスキー博士はABCニュースの取材に対し、「都市の主要病院のICUはコロナの患者に占用されています」と述べた。トロントは4月8日に厳格な外出禁止令（期間：最低4週間）を再発効している。
公衆衛生当局の集計によると、カナダのワクチン接種は他の先進国に後れを取っており、1回目の接種を終えた人は4月10日時点で人口の約15％程度だという。
トロント大学の疫学者、アッシュリー・トゥート博士はABCニュースのインタビューの中で、「変異種の感染拡大に対処しなければならない」と述べた。公衆衛生当局によると、オンタリオ州の症例の大部分はイギリスの変異種B.1.1.7が占めており、ブラジルのP.1と南アフリカのB.1351も各地で確認されているという。
トゥーリ博士は、「オンタリオ州の最大の懸念事項は変異種の感染拡大です」と述べた。「現時点で、確認された症例の約70％がいずれかの変異種だと報告を受けています」
トロントの住民は、ワクチンの展開の遅れと社会生活への影響に不満を示している。一部のレストラン、ジム、サロン、その他の必須ではないサービスを提供する事業主は、300日以上店舗の閉鎖を余儀なくされている。
トロントは世界で最も強力な感染予防対策を実践している都市のひとつだが、一部の専門家は、「1年近く経済を止めた結果、ホスピタリティ産業の労働者は困窮し、今回の感染再拡大で市民はさらに強く打ちのめされた」と述べた。「市民の健康に影響を与えているのはコロナだけではありません。働きたくても働けない労働者のメンタルはボロボロです」
ジャスティン・トルドー首相は先日の記者会見で、「コロナ検査と追跡調査のための追加予算を準備している」と述べた。「政府は市民に継続的な支援を提供する190億ドル（約2兆円）の追加予算を保証します」
コロナウイルス：ミシガン州の感染状況は急速に悪化している
4月11日、ミシガン州のグレッチェン・ホイットマー州知事は声明で、州内の感染状況は急速に悪化していると警告した。
保健当局のデータによると、ミシガン州の過去7日間の10万人あたりの症例数は、昨年11月以来の高水準に達したという。同州ウルヴァリンの10万人当たりの症例数は492.1人まで上昇し、全米トップを独走している。
疾病予防管理センター（CDC）はミシガン州の感染状況について、「新規陽性者の約70％がイギリスの変異種B.1.1.7に感染していると報告を受けた」と述べた。同州の医療当局者は、過去7日間で入院患者が30％増加したと報告している。
厳格な外出禁止令を推奨し、誘拐計画の標的になった民主党のホイットマー州知事は、「段階的に緩和している現在の規制を元のレベルに戻すつもりはない」と述べた。現在、レストランなどの飲食店は収容率50％で営業を許可されており、学校も対面授業を再開している。
ホイットマー州知事は声明の中で、少なくとも2週間はレストランなどでの食事を避け、高校は2週間オンライン授業に戻ることを検討するように促した。また、ユーススポーツについても一時停止したいと述べた。「レストラン、学校、スポーツの停止は命令でも義務でもありません。しかし、私たちはこの1年で何が機能するかを理解しました。団結して行動しなければコロナは防げません。私たちは一緒に行動しなければなりません。それらが生活に欠かせないものであることは理解しています...」
ホイットマー州知事はミシガン州に対するコロナワクチン、特に単発投与タイプのJ＆Jワクチンの供給量を増やすようジョー・バイデン大統領に要請したと述べたが、ホワイトハウスは9日の記者会見で、症例が増加している特定の地域の供給量だけを増やすつもりはないと強調している。「ワクチン配布は州、部族、地域の成人人口に基づいています。コロナの動きは予測できず、次、どこで症例が増加するか分かりません。バイデン大統領は全ての州に公正かつ公平にワクチンを供給することを望んでいます」
4月10日
ユタ州の保安官事務所周辺で銃撃戦、警察官2人が負傷、容疑者は死亡した
ABCニュースによると、ユタ州ソルトレイク郡の保安官事務所の外で警察官2人が銃撃を受け負傷したという。容疑者は死亡したと報じられている。
保安官事務所のロージー・リベラ氏は記者会見で、事件は10日の現地時間午前10時30分頃に事務所近くの駐車場で発生したという。「1人は頭を撃たれましたが、容態は安定します。もう1人は目を撃たれ危険な状態です。容疑者は死亡しました」
容疑者の氏名や銃撃発生時の詳細はまだ公表されていないが、リベラ氏は速やかに重大事件チームによる調査を開始する予定と述べた。
保安官事務所の周辺エリアは事件の影響で封鎖されている。リベラ氏は記者団に対し、「安全を確立するまで封鎖は続きます」と述べた。「事務所近くのメトロ刑務所は危険にさらされていませんが、あらゆる可能性を考慮し、封鎖を決断しました」
メキシコ国境問題責任者が辞任を表明
ホワイトハウスによると、メキシコとの国境問題を管理するロバータ・ジェイコブソン氏が今月末に辞任するという。
国家安全保障補佐官のジェイク・サリバン氏は声明で、「ジェイコブソン氏は現在の役割から離れることになる」と述べた。
ジェイコブソン氏は南部の移民待機問題を受け、3月23日にメキシコのマルセロ・エブラード外相と会談していた。
南部の国境を訪れる移民希望者の数は過去20年間で最高レベルに到達し、ジョー・バイデン大統領は非難に直面した。報告によると、3月の訪問者は172,000人を超え、かつて経験したことのない規模の同伴者のいない未成年を保護したという。
共和党はバイデン政権は移民を放置したと非難を続けているが、民主党はトランプ政権の負の遺産が悲惨な事態を招き、バイデン政権はその後片付けに追われていると主張した。
サリバン補佐官は声明の中で、「バイデン大統領はメキシコと中央アメリカの取り組みを主導するカマラ・ハリス副大統領にジェイコブソン氏の業務の一部を引き継ぐよう提案しました」と述べた。「ハリス副大統領は、アレハンドロ・マヨルカス国土安全保障長官とザビエル・ベセラ保健福祉長官を含む閣僚らの取り組みを監督します。その一環として、ジェイコブソン氏の業務の一部を引き継ぎました」
4月9日
バイデン大統領の野心的な介護制度の強化は議論を巻き起こす
ジョー・バイデン大統領は先日発表した約2.3兆ドル（250兆円）のインフラ計画の中に低所得者層向けのメディケイドプログラムの強化を盛り込んだことで、議論を巻き起こしている。
バイデン大統領は介護制度の強化を政権公約のひとつに掲げており、その考えはコロナウイルスの登場でさらに強くなった。なお、メディケイドプログラムの関連予算は約4,000億ドル（44兆円）。
アーバン・インスティテュート（シンクタンク）の退職政策専門家、ハワード・グレックマン氏はABCニュースの取材に対し、「バイデン大統領は、介護は最優先課題のひとつと公の場で宣言しました」と述べた。「バイデン大統領の本気度は予算規模で十分伝わりました。これはとても重要なことです」
ただし、ホワイトハウスは具体的にどのように介護制度やシステムを強化するかは明らかにしていない。バイデン大統領は、「予算は家庭と地域に根ざしたサービスを拡大するために使われるだろう」と述べた。
バイデン政権の主な目標はナーシングホームなどで働く労働者の賃金と手当の引き上げである。専門家は、「高齢化社会を迎える前に、女性、移民、マイノリティ労働者の待遇を向上させなければならない」と述べた。
一方、メディケイドはあくまでセーフティネットプログラムであり、標準的な中産階級の人々は資格を得られない可能性が高い。バイデン大統領は3月末の会見の中で、「労働者階級の男、中間階級の男たちはメディケイドのために戦うことになるだろう」と述べた。
一部の専門家は、メディケイドを強化し、社会保障やメディケアに似たシステムを構築すべきと主張している。実現すれば、給付の有無を所得で判断されなくなる。しかし、実現するためには膨大な予算が必要である。
一部の共和党員は、インフラ法案に介護関連費用を含めるべきではないと主張している。ミッチ・マコーネル上院少数党首はバイデン大統領の計画を、「インフラストラクチャ―と書かれたラベルを貼った左翼のお願いリスト」と呼んだ。
米保健当局：ワクチンは100％コロナを防ぐわけではない
ABCニュースによると、専門家たちはコロナワクチンの接種率上昇による気の緩みを非常に警戒しているという。
専門家たちは「ワクチンは素晴らしい効果を発揮しコロナを抑え込むが、100％感染を防ぐわけではない」と警告している。
国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ博士は3月26日の会見で、「接種を終えた後に感染する人が確認されても驚かない」と述べた。
ヴァンダービルト大学医療センターのウィリアム・シャフナー博士は、ファイザーとモデルナのワクチンの保護率約95％を「非常に強力」と述べた。「臨床試験の結果、ワクチンはコロナから人々を守りました。また、感染した場合もほとんど無症状で、軽度の症状が出た人はごくわずかでした」
南カリフォルニアで行われた調査によると、ワクチン接種を終えた医療従事者36,600人の中で、接種後にコロナに感染した人は1％未満だったという。また、感染した1％未満の中で入院した人は1人もおらず、軽度の症状を示した人もごくわずかだったことが分かった。
ワシントン州の保健局の調査によると、ワクチン接種を終えた120万人のうち、接種後に感染した人はわずか102人（0.01％未満）だったという。なお、102人の中で入院した人は8人、うち2人が死亡した。
専門家たちは、高齢者や免疫に問題のある人はワクチン接種後の免疫応答の力が健康な人に比べると弱く、接種後に感染するリスクは高くなると述べた。
シャフナー博士はABCニュースの取材に対し、「免疫不全を抱えている人や高齢者は、ワクチン接種後も感染予防対策を徹底しなければならない」と述べた。
イギリス、ブラジル、南アフリカなどで確認されている変異種に対する効果については、調査が進められている。現在のところ、世界中で認可されているワクチンは、変異種や従来タイプに関係なく、コロナの重症化を軽減していると伝えられている。
ファウチ博士は、「ウイルスは進化しているが、ワクチンも進化することでそれに対処できる」と述べた。
イギリスのフィリップ公爵が亡くなりました
4月9日、イギリスのフィリップ公爵が亡くなった。99歳だった。
バッキンガム宮殿は声明で、「女王陛下は愛する夫、エディンバラ公の死に心を痛めています」と述べた。「殿下は今朝、家族に見守られながら静かに息を引き取りました。王室は殿下の喪失を悼んでいます。詳細は今後発表します」
フィリップ公爵はエリザベス2世女王と並んで、在職中、最も勤勉に公務に励んできたひとりとして知られていた。記録によると、単独で行った公務は22,219回、76ヵ国以上で5,496回演説を行い（単独訪問は637回）、本を14冊執筆したという。
フィリップ王子は1947年にエリザベス王女（当時）と結婚し、それ以来何万もの公務をこなしてきた。バッキンガム宮殿によると、フィリップ公爵は2017年8月に「女王の全面的な支援」を受けて公務から退いたという。
ボリス・ジョンソン首相は声明で、「フィリップ公爵の並外れた人生を称賛します」と述べた。
英労働党のキア・スターマー党首は、「イギリスは並外れた公務員を失った」と声明を発表した。スコットランドのニコラ・スタージョン首相は王室に哀悼の意を表した。
報道によると、英締約国は敬意の印として選挙運動を一時停止したという。
米ジョー・バイデン大統領は、フィリップ公爵の第二次世界大戦での奉仕、環境活動、慈善活動を称賛し、「彼は男の中の男だった」と哀悼の意を表した。「彼は男でした...99歳になっても決して減速しませんでした」
ドナルド・トランプ前大統領、バラク・オバマ元大統領、ジョージWブッシュ元大統領も哀悼の意を表す声明を発表した。トランプ前大統領は、「彼はイギリスの尊厳と優雅さを定義した」と述べた。「彼はイギリスの厳格な不屈の精神、たゆまぬ誠実さを擬人化した。彼は大いに惜しまれるだろう」
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は女王への電報で、「公爵は国内外で愛され、90歳を超えても公務を続け、イギリス国民に尽くした」と述べた。
ドイツのアンゲラ・メルケル首相は、「公爵とドイツの友情、彼の率直な性格、そして彼の義務感を忘れません」と述べた。
EU、中東、アフリカ、アジアの首脳らも哀悼の意を表している。
4月8日
共和党はバイデン大統領のインフラ計画に立ち向かうと誓約
ケンタッキー州選出の共和党のボス、ミッチ・マコーネル上院少数党首は同州とオハイオ州を結ぶブレント・スペンス橋の架け替えを強く要請してきた。この橋はアメリカの商取引を支える柱のひとつだが、老朽化が進んでいる。
しかし、マコーネル氏はジョー・バイデン大統領の約2.3兆ドル（250兆円）のインフラ計画に全面的に反対しており、民主党と共和党の分裂は修復不可能なレベルに達しつつある。
マコーネル氏は先週の記者会見で、「橋の修復を望んでいます」と述べた。「誰もが橋の修復を望んでいます。それは錆びつき、ガタガタになりました。毎日数十万台の車がブレント・スペンス橋を通過します。アメリカの様々な商品が橋を通過します。それはアメリカ経済を支えるとても重要なインフラのひとつです」
「しかし、バイデンは橋の修復費用を税金で賄うと言いました。私は市民の生活に直結する税金の引き上げに反対します。私はバイデンの提案に立ち向かい、あらゆる措置を講じて戦うと誓約します」
ケンタッキー州とオハイオ州の運輸当局が発表した2009年の報告書によると、国内総生産の約3％に相当する貨物が毎年ブレント・スペンス橋を通過するという。
ホワイトハウスは先日の会見で、どのインフラを修復するかはまだ発表できないと述べたが、ブレント・スペンス橋はほぼ100％改修されると信じられている。なお、このプロジェクトにかかる予算は約25億ドル（2,700億円）と見積もられている。
オハイオ・ケンタッキー・インディアナ地域政府評議会のマーク・ポリシンスキー氏はABCニュースの取材に対し、「ブレント・スペンス橋は必ず修復リストのトップにエントリーされます」と述べた。「この橋を修復しない理由が見当たりません。アメリカの経済とブレント・スペンス橋は切っても切れない関係にあります」
2011年、バラク・オバマ元大統領はブレント・スペンス橋を修復すると宣言し、マコーネル氏とオハイオ州議会に協力を呼びかけた。
2016年、選挙キャンペーンでオハイオ州を訪れたトランプ前大統領は、ブレント・スペンス橋を新しくすると約束した。「アメリカの大統領はこの橋を架け変えることができませんでした。しかし、私は必ず成し遂げます」
世界のコロナウイルスの感染者は急増
ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、一部の国の新規陽性者数と死亡者数は右肩上がりで増加しており、これまで比較的感染を抑えていた国でも新たな波が発生しているという。
・ブラジル：今週初めて1日の死亡者数が4,000人を超えた。
・インド：初の新規陽性者数10万件超え、4月7日は約127,000件に達した。
・イラン：3日連続で新規陽性者数の記録を更新し、初めて2万件の大台に到達した。
・韓国：1月5日以来の陽性者700件。保健当局は新たな制限を発表する予定。
・日本：関西で感染者が急増。大阪府は公道での聖火リレーを中止すると発表した。
・ウルグアイ：7日の陽性者数3,924人。ウルグアイの人口は約340万人。医療従事者は困難に直面している。
インドのナレンドラ・モディ首相は声明で、市民に速やかにワクチンを接種するよう訴えた。「資格を得た人はその日のうちに接種してください」
データによると、インドで2回目の接種を終えた人はようやく1,100万人を超えたという。ブラジルの接種も進んでおらず、4月7日時点で接種率は人口の3％未満にとどまっている。
ワクチン接種数1億5,000万回を達成したアメリカの陽性者数も下げ止まりの状態が続いており、国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ博士は7日のインタビューの中で、変異種の感染拡大と第三波の発生を警告した。「まだマスクは外さないでください」
バイデン大統領が銃規制に向けた新たな取り組みを発表
4月8日、ジョー・バイデン大統領は全国各地で発生している銃乱射事件を受け、銃規制に向けた新たな取り組みを開始すると宣言した。
バイデン大統領は「ゴーストガン」の販売を30日以内に規制する「規則案の発行（議会承認が必要）」など、計6つの行動を発表した。ゴーストガンはオンラインで販売されている部品を組み立てて作るシリアル番号のない銃である。
バイデン大統領は声明の中で、「アメリカでは銃による暴力が蔓延している」と述べた。「アメリカは世界に恥をさらしています。銃による暴力はとても恥ずかしいことだ。私は議会の承認を得ずに取れる行動を司法長官に選定するよう指示しました...私は銃製造業者の免責の廃止を望んでいますが、法律を改正するには議会の承認が必要です」
バイデン大統領の計画の中には、ピストルを短銃身のライフルに変更できる安定化ブレース装置を連邦火器法の登録対象とする規則案も含まれている。
しかし、大統領の行政権は限定的なものであり、これらの計画がどれほど効果的かは分からず、どのような法的問題に直面するかも不明である。
バイデン大統領は銃規制改革を政権の最優先事項のひとつに掲げており、2020年のキャンペーン期間中から銃に関する様々な法律や規則を見直すと繰り返し主張してきた。
バイデン大統領は就任から約3か月間、銃規制改革に向けた計画を発表しなかったことについて、「現在の最優先事項はコロナ対策であり、銃規制に時間を費やす時期ではないと思ったため」と述べた。
銃規制改革の擁護者たちはバイデン大統領の発表を歓迎した。しかし、銃に関する法律を見直すためには議会の承認が必要であり、上院共和党員10人の協力を得なければならない。
共和党は銃規制の見直しに強く激しく反対しており、上院の議事妨害（フィリバスター）を通過するためには上院共和党員10人の支持が必要不可欠である。銃規制改革の擁護者たちは議事妨害を停止できる「しきい値（60票）」の撤廃を要求している。
4月7日
NY州は医療施設をコロナウイルス関連の訴訟から保護する法律を廃止した
4月7日、セクハラ問題で窮地に立たされているNY州のアンドリュー・クオモ州知事は、ナーシングホームや病院などの医療施設とそこで働く医療従事者をコロナウイルス関連の訴訟から保護する法律を廃止した。
「NY州の緊急・災害治療保護法」は昨年、医療施設とスタッフをコロナ関連の訴訟から保護するために施行された。
同州のアレッサンドラ・ビアッジ上院議員は、「クオモ州知事は医療施設とナーシングホームの包括的免除を完全に廃止する法案に署名しました」とツイートした。「医療施設やナーシングホームなどで戦っているすべての医療従事者やスタッフに感謝します」
ABCニュースによると、クオモ州知事は取材を却下したという。
グレーター・ニューヨークヘルスケア施設協会の事務局長を務めるマイケル・バルボニ氏は、法律の廃止に反対していた。
バルボニ氏はABCニュースの取材に対し、「最前線で働く医療従事者たちは人員や機器の不足に直面しており、法律の廃止は彼らを窮地に陥れる可能性がある」と指摘した。「医療従事者たちは限られた人員と機器で戦わざるを得ず、法律を廃止すれば訴えられる可能性があります。今、なぜ、法律を廃止する必要があるのか...私には理解できません」
保健当局によると、NY州の累計感染者数は190万人以上、累計死亡者は4月7日時点で40,800人を超えたという。
今年1月、NY州司法長官のレティシア・ジェームズ氏は、クオモ政権が州内のナーシングホームのコロナ関連死亡者数を50％も過小評価していたと発表した。その後、少なくとも15,000人のナーシングホーム入居者が2月までに死亡していたことが判明した。
ペンス前副大統領が新団体を設立
ABCニュースによると、マイク・ペンス前副大統領はトランプ前大統領の活動を後押しする新団体を設立したという。
チームペンス（通称）はトランプ政権の業績を宣伝し、バイデン政権の問題点を示すことで、2024年の大統領選挙の勝利を目指すと伝えられている。
トランプ前大統領の元補佐官たちはここ数週間の間に様々な団体を立ち上げている。なお、チームペンスと同日に発足した保守派のためのアメリカ自由人権協会、アメリカ・ファースト・リーガルは、トランプ前大統領の元上級政策顧問、二極化移民政策を推進するスティーブン・ミラー氏が創設した。
トランプ前大統領の上級報道官は声明で、「トランプ大統領はペンス副大統領とミラー顧問のグループを称賛しました」と述べた。「トランプ大統領は共和党は追いつく必要があり、流れを変える必要があり、現在の重大な空白を埋める必要があると言いました」
「また、トランプ大統領はペンス副大統領の団体を認め、彼が素晴らしい共和党政権の成果を世界に示していることをとても嬉しく、誇らしく思うと言いました」
チームペンスは、反中絶擁護者のマージョリー・ダンネンフェルサー氏、ロナルド・レーガン元大統領の司法長官を務めたエド・ミーズ氏、トランプ前大統領のカウンセラーを務めたケリーアン・コンウェイ氏、同経済顧問のラリー・クドロー氏などの元上級高官らで構成されている。
ペンス元副大統領の補佐官は声明の中で、「私たちは学校の選択、エネルギー自給、外交など、幅広い問題に焦点を当てる」と述べた。
ABCニュースによると、チームペンスはバイデン大統領のインフラ計画に伴う法人税の引き上げに強く反対しており、ダイレクトメールや保守的なメディアへの出演で計画を爆破する可能性が高いという。
NY州の病院は唾液によるコロナ検査を開始
報道によると、ニューヨーク州のマウントサイナイ病院は、コロナウイルス唾液検査プログラムを開始したという。
当院のデビッド・ライヒ院長はABCニュースの取材に対し、「簡単かつ正確なコロナ検査として提供できることを期待している」と述べた。
発表によると、唾液検査の精度は鼻孔の粘膜検査と同じぐらいで、費用は139.50ドル（約15,000円）、保険適用外だという。
ライヒ院長は唾液検査の用途について、「プロスポーツや劇場などでのイベント、国際線に搭乗する際に素早く陰性を確認したい時に使用できます」と述べた。
NY州のアンドリュー・クオモ州知事は先月、唾液検査プログラムを間もなく開始すると発表していた。
マウントサイナイ病院によると、唾液による検査で結果が判明するまでの時間は48時間以内。これまでの試験の結果、約85％は24時間以内に陽性か陰性かをチェックできたという。
検査を行う場合は、1時間以内の飲食は厳禁。歯磨き、うがい薬、ガム、喫煙も不可だという。保健当局は鼻孔検査を嫌がる可能性のある幼児でも簡単に検査できると期待を寄せている。
4月6日
インフラ計画：バイデン大統領は共和党の支持を得たいと思っている
4月6日、ホワイトハウスは2.3兆ドル（250兆円）のインフラ計画を超党派で推し進めると主張し、ジョー・バイデン大統領も共和党の支持を望んでいると述べた。
一方、上院民主党は5日の会合で、この巨大法案の通過には議事妨害（フィリバスター）を回避できる特別な予算ツール（予算委員会による調整プロセス）が必要と主張し、超党派の道は険しいことを示唆した。
上院共和党の議事妨害をクリアするためには議事妨害停止決議案で賛成を60票集めなければならないが、現在の上院の勢力（民主50ー共和50）で達成することはほぼ不可能であり、対策なしでインフラ法案を提出すれば民主党はどつぼにはまることになる。
民主党のチャック・シューマ―上院院内総務のスポークスマンは声明で、共和党の支持を得ずにインフラ法案の可決を目指すかどうかは「まだ分からない」と述べたが、「共和党の妨害が続く場合は、アメリカのインフラを改善するために予算ツールを使用します」と付け加えた。
ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は6日の記者会見で、ツールを使用するかどうかは議会の指導者が決めると述べたが、バイデン大統領は共和党の支持を得るために行動し続けると強調した。「和解は予算法案を可決するメカニズムのひとつです。ホワイトハウスは議会の決定に従いますが、バイデン大統領は民主党、共和党、委員会関係者、スタッフとの協議を継続します」
「和解」は1974年の議会予算法で施行された。これにより、政府歳入、税金、政府支出、債務制限に関連する法律を変更する議会の協議はより進めやすくなったと信じられている。
民主党は1.9兆ドルのコロナ救済法でも予算ツールを使用し、共和党の支持を得ることなく法案を可決させた。共和党のミッチ・マコーネル上院少数党首は3月の声明で、「民主党は話し合いを拒み、ツールを乱用した」と非難した。
マコーネル氏は先週、共和党の支持なしでインフラ計画を進めようとする民主党員を厳しく非難した。「民主党政権は50－50で何とか過半数を維持している（決定票はハリス副大統領が投じる）にもかかわらず、信じられないほど大胆です。彼らは税金を引き上げ、借金を増やしたいと考えています」
バイデン大統領は共和党員だけでなく民主党員の支持も固めなければならない。民主党のジョー・マンチン上院議員は、予算を増税で回収することには問題があると公の場で発表しており、今のままでは50人の団結は難しいことが示唆されている。
チームトランプの元当局者が制裁を受けた
報道によると、ニューヨーク市の公営住宅入居者をだましトランプ前大統領を支持するよう仕向けたチームトランプの元当局者が倫理監視当局から制裁を受けたという。
特別顧問局はチームトランプの元補佐官、リン・パットン氏に対し、「権限を不正に利用し、売名行為で支持を集めた」と告発していた。
倫理監視当局は声明で、「パットン氏に罰金1,000ドルの支払いを命じた」と述べた。「パットン氏は連邦政府の権限を不正に利用し、トランプキャンペーンへの支持を呼びかけていました。同氏は今後4年間、連邦政府の職に就くことはできません」
一方、パットン氏は公営住宅居住者を誤解させた覚えはないと主張している。
パットン被告は昨年、共和党全国大会で上映されたビデオに「編集した」公営住宅居住者たちのインタビューを追加した。ビデオに登場した居住者たちはNY市のビル・デブラシオ市長を非難し、トランプ前大統領が状況を改善したと語っているように見えた。
しかし、一部の入居者は自分のコメントが捻じ曲げられ、想像もつかないような方法で利用されたと主張し、ある人は、「トランプを支持した覚えは全くない」と述べた。
その後、ワシントンD.C.の非営利団体は入居者たちの訴えを聞き、チームトランプの悪質ビデオに対する苦情を申し立てた。団体の代表は今回の制裁について、「常軌を逸した違法行為は打ちのめされました」と喜びを語った。
一方、パットン氏はワシントン・ポスト紙が掲載したインタビューの中で、「チームトランプの一員だったことを誇りに思う」と反抗的に述べた。「私はチームの法務顧問から許可を得て行動しました。チームはトランプ大統領の指示に従っただけです」
共和党のミッチ・マコーネル上院少数党首は企業の政治への介入を「愚か」と言う
4月6日、共和党のミッチ・マコーネル上院少数党首はジョージア州の新しい投票法に圧力をかけた大企業の政治介入を「愚か」と厳しく非難した。
ジョージア州の上下両院で先日可決された投票法は投票にいくつかの制限を課しており、広範な論争と非難を巻き起こしている。共和党は法律を声高に支持し、ジョー・バイデン大統領は「現代のジム・クロウ法」と非難した。
＜法律の要点＞
・郵送投票を要求するために新しいIDが必要になった。
・投票所で順番待ちしている有権者に飲料水や食べ物を提供できなくなった。
・投票に関連する何かしらの問題が発生した場合、州議会に投票を管理する権限を与える。
・不在者投票用のドロップボックスの数を制限する。
・すべての選挙の期日前投票期間を短縮する。
マコーネル氏は記者団に対し、「企業の政治運動に対する寄付は誰もが認めている」と述べたが、法律に圧力をかけたデルタ航空、コカ・コーラ、MLBなどの対応は容認できないと主張した。MLBは2021年のオールスターゲームの会場をジョージア州アトランタからコロラド州デンバーに変更すると示唆している。「大企業は政治を支配したいと思っていますが、これはとても愚かなことです」
「共和党員もコーラを飲みます。私は野球が大好きです。しかし、多くの共和党ファンは苛立っています」
バイデン大統領、共和党、そして大企業の経営者たちは、2.3兆ドル（250兆円）のインフラ計画で激しく対立することが予想されている。バイデン大統領はインフラ計画の支出の大半を法人税の引き上げ（21％→28％）などによる追加の税収で賄いたいと考えているが、共和党と経営者たちはこれに強く反対している。
