米CDC、麻しん(はしか)の感染拡大を警告、旅行シーズン到来
2026年の米国内の麻しん感染者数は4月時点で1792人に達し、複数の州で計22件の集団感染が報告されている。
ワクチン(Getty-Images/AFP通信)-1.jpg)
米疾病対策センター(CDC)は29日、旅行シーズンの到来に伴い、国内で麻しん(はしか)の感染者がさらに増加する可能性が高いとして警戒を呼びかけた。米国ではすでに感染が拡大しており、当局は渡航の増加に伴う感染拡大に強い懸念を示している。
報道によると、CDCは特に国際的な移動の増加が感染拡大の要因になると指摘している。麻しんは感染力が極めて強く、海外で感染した旅行者が帰国後にウイルスを持ち込むことで、ワクチン未接種者を中心に地域的な流行が発生しやすい。実際、米国では毎年、海外渡航を通じて持ち込まれるケースが確認されている。
2026年の米国内の麻しん感染者数は4月時点で1792人に達し、複数の州で計22件の集団感染が報告されている。2025年にも2288人の感染が確認されており、近年まれに見る高水準で推移している。こうした増加傾向の背景には、ワクチン接種率の低下や未接種者の存在がある。
CDCは予防策として、渡航前のワクチン接種の重要性を改めて強調した。特に流行地域に渡航する場合、生後6か月から11か月の乳児に対して通常より早期のワクチン接種が推奨される場合があるとしている。この場合、定期接種とは別に追加接種が行われ、合計で3回の接種が必要となる。
また、渡航後の対応も重要だ。CDCは流行地域から帰国した後は少なくとも3週間、発熱や発疹などの症状に注意し、感染の疑いがある場合は速やかに医療機関に連絡するよう求めている。麻しんは発症前から感染力を持つため、早期の対応が感染拡大防止の鍵となる。
麻しんは2000年に米国で「排除状態」にあると宣言されたが、近年は再流行の兆しが強まっている。大規模なアウトブレイクも発生しており、公衆衛生上の懸念が再び高まっている。専門家はワクチン接種の徹底と正確な情報提供が、今後の感染拡大を抑える上で不可欠だと指摘している。
CDCは旅行シーズンに向けて個人レベルでの予防意識を高めるとともに、地域社会全体での免疫水準を維持する必要があると強調した。感染拡大の連鎖を断ち切るためには、渡航者一人ひとりの行動が重要になるとして、注意喚起を続けている。
