◎フランシスコ教皇が入院するのは2013年の選出以来初めて。
2021年7月4日/イタリア、ローマのジェメリポリ病院前(Alessandra Tarantino/AP通信)

バチカン市国のスポークスマンは4日、フランシスコ教皇は腸の手術を受けるためにローマの病院に入院したと発表した。教皇が入院するのは2013年の選出以来初めて。

マッテオ・ブルーニ報道官は声明で、「カトリックの教育病院ジェメリポリクリニックでの手術が完了次第、最新の情報を提供する」と述べた。手術は4日の午後に行われることが明らかになっている。

現地メディアによると、現地時間午後9時の時点で新しい情報は入っていないという。

ブルーニ報道官は声明の中で、「教皇は結腸の症候性憩室狭窄(けいしつきょうさく)と診断された」と述べた。手術はジェメリポリクリニックの消化器外科部長であるセルジオ・アルフィエリ博士が担当するという。

ジェメリポリクリニックは1992年に教皇ヨハネパウロ2世の手術(結腸の良性腫瘍の切除)も担当した。

憩室症は通常大腸で発症し、結腸の狭窄(腸が狭くなる)につながる可能性がある。症状は腹部膨満、再発性腹痛など。

教皇は1週間前の祝福の中で、今回の手術に関連すると思われる特別な祈りを人々に求めていた。「私はあなたの祈りを必要としています...」

胃腸科医によると、憩室が炎症を起こすと(特に高齢者によく見られる症状)腸の一部が狭くなることがあり、手術が必要になる場合もあるという。このような手術の多くは全身麻酔による腹腔鏡下で行うことが可能で、患部の切除が必要な場合もある。

教会法は、教皇が亡くなった場合にローマカトリック教会の管理を引き継ぐ高位聖職者を規定しているが、麻酔などで一時的に無能力状態に陥った場合の権限の委任に関する規定は定めていない。

教皇は4日午前に行った祝福の中で、9月にハンガリーとスロバキアを訪問すると発表した。

教皇は21歳で右肺を失い、現在は坐骨神経痛による腰と脚の痛みに悩まされている。

2021年7月4日/バチカン市国、サンピエトロ広場に集まった信者に手を振るフランシスコ教皇(Alessandra Tarantino/AP通信)
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