◎ヨルダンを含む多くのアラブ諸国がシリアのアサド政権が主導するカプタゴン(アンフェタミン系薬物)の密売に悩まされている。
シリアの地雷原(Getty Images)

ヨルダン軍は18日、隣国シリアから麻薬を持ち込もうとした密売人5人を殺害したと明らかにした。

それによると、事件は18日早朝に発生。カプタゴンとみられる麻薬をヨルダンに持ち込もうとした9人が摘発され、うち5人が死亡したという。

軍の報道官は声明で、「4人を拘束し、大量の麻薬を押収した」と明らかにした。

また報道官は「我が国の安全保障を脅かす者は鉄拳で叩く」と宣言した。

ヨルダンを含む多くのアラブ諸国がシリアのアサド政権が主導するカプタゴン(アンフェタミン系薬物)の密売に悩まされている。

カプタゴンは「貧乏人のコカイン」と呼ばれ、アラブ諸国や欧州などで人気を集めている。シリア内戦でもカプタゴンが出回り、多くの戦闘員が恐怖心を薄れさせるために使用したとされる。

シリアのカプタゴン産業は数十億ドル規模に成長。専門家によると、世界で流通するカプタゴンのほとんどがシリアで製造されている。

ヨルダン政府は17日、シリア、イラク、レバノンの内相を招き、麻薬撲滅に向けた取り組みを進めることで合意した。

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