◎ガザ当局によると、パレスチナ側の死者は24日時点で3万7626人。負傷者は8万6098人にのぼる。
パレスチナ自治区、ガザ地区南部の食料配給所(ロイター通信)

子どもの権利保護団体「セーブ・ザ・チルドレン(SC)」は24日、ガザ紛争で親と死別したり、はぐれたりした子供の数が2万1000人にのぼる可能性があると警告した。

SCは1953年からパレスチナ・ガザ地区で人道支援活動に当たっている。

SCの中東地域ディレクターであるストーナー(Jeremy Stoner)氏は声明で、「国連とガザ保健省のデータに基づき、1万7000人もの子供が一人きりとなり、さらに約4000人が行方不明になっている」と明らかにした。

またストーナー氏は「親とはぐれた子供の大半が厳しい現実、命に係わる重大なリスクに直面している」と警告した。

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によると、昨年10月に戦闘が始まって以来、1万5000人近くの子供がイスラエル軍の空爆や砲撃に巻き込まれて死亡したという。

イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が収束する見通しは立っておらず、毎日子供を含む多くの市民が亡くなっている。

ストーナー氏は亡くなった子供について、「保護者にその死を伝え、葬儀をサポートする必要がある」と強調。イスラエルとハマスはその説明責任を負っていると述べた。

またストーナー氏は国際社会に対し、「ガザ地区が子供の墓場と化し、何千人もの子供が行方不明になり、安否が分からなくなっていることを理解し、独立した調査を行い、責任の所在をハッキリさせる必要がある」と呼びかけた。

さらに、「行方不明になっている子供を見つけ、支援し、さらに多くの子供が殺されるのを防ぐためには停戦が必要である」と訴えた。

仲介国が主導する停戦交渉は暗礁に乗り上げ、ほとんど進展していないようにみえる。

ガザ当局によると、パレスチナ側の死者は24日時点で3万7626人。負傷者は8万6098人にのぼる。

ガザで活動するSC事務局はイスラエル軍によるラファ包囲によって、より多くの子供が親とはぐれ、その結果、コミュニティ全体に大きな負担をかける事態となっていると警告している。

また同局は不特定多数の子供たちが拘束され、ガザから移送され、行方不明になっていると主張している。

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