◎最近の不動産ブームはロシアのウクライナ侵攻に伴うロシア人投資家の流入が一因となっているようだ。
アラブ首長国連邦、ドバイの夜景(Getty Images)

アラブ首長国連邦(UAE)ドバイの金融市場が約8年ぶりの高値を付けた。現地メディアが20日に報じた。

それによると、不動産ブームが市場を後押しし、年初来上昇率は25%近くに達したという。

ドバイ金融市場(証券取引所)の総合指数は18日に4022まで上昇。20日には3986まで値を戻した。これは2015年8月以来の高値水準である。

同取引所における今年の値はS&P500を20%近く、世界のベンチマークであるMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスを16%上回っている。

350万人が生活する世界のビジネスハブであるドバイは重要な観光産業を維持しながらコロナ・パンデミックを乗り切った。

最近の不動産ブームはロシアのウクライナ侵攻に伴うロシア人投資家の流入が一因となっているようだ。

報道によると、国営デベロッパー企業の株価が最近の上昇を後押ししたという。これらの企業は世界一高い超高層ビル「ブルジュ・ハリファ(Burj Khalifa)」を含む数十棟の高層ビルを手掛けている。

ドバイの不動産セクターは消費者物価指数(CPI)の3分の1以上、国内総生産の約10%を占めている。

パンデミックによる低迷の後、ドバイでは昨年、約8万7000件の住宅販売があり、2009年の約8万1000件を上回った。今年はこれを上回る可能性がある。

石油も経済成長を後押ししているが、UAEの石油はほぼ全て、連邦を構成する7つの首長国のひとつであるアブダビから供給されている。

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