中国がイエメン・フーシ派と接触、紅海の安全確保を働きかけ
紅海ではフーシ派による船舶攻撃が続き、世界的な物流やエネルギー供給への懸念が高まっている。
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中国政府がイエメンの親イラン組織フーシ派と接触し、紅海を航行する中国関連の船舶の安全確保について協議していることが分かった。ロイター通信によると、中国はフーシ派に対し、自国向けの石油輸送船などが紅海南部の要衝バブ・エル・マンデブ海峡を安全に通航できるよう働きかけているという。紅海ではフーシ派による船舶攻撃が続き、世界的な物流やエネルギー供給への懸念が高まっている。
ロイターは情報筋の話しとして、「中国はフーシ派との間で、船舶ごとに通過の許可を得る形で調整を進めている」と報じた。中国側はこの動きについて、イランにも情報を伝えているとされる。少なくとも4隻のサウジアラビア産原油を中国へ運ぶタンカーが、こうした調整の後に紅海を通過したという。一方で、多くの船舶が安全上の懸念から航路変更を余儀なくされており、紅海の航行リスクが完全に解消されたわけではない。
フーシ派はパレスチナ情勢や中東地域の対立を背景に、紅海を航行する商船への攻撃を繰り返してきた。特にバブ・エル・マンデブ海峡はアジアと欧州を結ぶ主要な海上輸送ルートであり、世界の原油や物資の流れに大きな影響を与える要衝である。船舶の安全確保が難しくなれば、輸送費の上昇やエネルギー価格の不安定化につながる可能性がある。
中国が今回、フーシ派との調整に乗り出した背景には、エネルギー輸入の安定確保がある。中国はサウジなど中東諸国から大量の原油を輸入しているため、紅海の混乱は国内経済にも影響を及ぼしかねない。特にホルムズ海峡でも緊張が高まる中で、中国は中東からの資源輸送ルートを維持する必要に迫られている。
今回の動きは、中国が中東情勢で独自の外交的立場を活用していることも示している。中国はイランやサウジなど対立関係にある国々とも良好な関係を維持し、その影響力を利用して地域の安定確保に関与しようとしている。一方、米国など西側諸国との間では、フーシ派への対応を巡る姿勢の違いが鮮明になっている。
中国、フーシ派、イランのいずれも今回の協議についてコメントを出していない。紅海の安全保障を巡る状況は依然として不透明であり、今後の船舶攻撃の有無や各国の外交対応が、国際的な海上輸送の安定を左右することになりそうだ。
