◎トンガはニュージーランドの北東に位置する人口約10万人の島国で、コロナウイルスの上陸を回避してきた数少ない国のひとつだった。
2019年4月10日/トンガ、首都ヌクアロファの住宅地(Mark Baker/AP通信)

11月1日、トンガ政府は初のコロナウイルス陽性者が確認されたことを受け、1週間島を封鎖すると発表した。

トンガはニュージーランドの北東に位置する人口約10万人の島国で、コロナの上陸を回避してきた数少ない国のひとつだった。

政府は先週、ニュージーランドから到着した旅行者のひとりが検疫ホテルで陽性を示したと明らかにした。この旅行者は10月27日の便でトンガタプ島の空港に到着した215人のひとりと伝えられている。

ポヒヴァ・トゥイオネトア首相はラジオ演説の中で、「封鎖期間は11月2日から1週間の予定で、対象地域はトンガタプ島のみ」と述べた。

ニュースウェブサイトのマタンギ・トンガによると、政府は国民の命と生活を守るために封鎖に移行するよう関係省庁に命じたという。

期間中、トンガタプ島の学校や飲食店は閉鎖される。トゥイオネトア首相は島の住民に、期間中は昼夜を問わず外出を極力控え、自宅にとどまるよう促した。

初の陽性者が確認されたというニュースはトンガの住民に衝撃を与え、ワクチン接種を求める人々が全国の接種会場に殺到したと伝えられている。

世界のコロナ情報を追跡しているOur World in Dataによると、トンガで少なくとも1回ワクチンを接種した人は10月末の時点で人口の約48%、接種を終えた人は約31%。

陽性と診断された旅行者はクライストチャーチ発の航空機でトンガに入国した。ニュージーランドの保健当局によると、クライストチャーチでは複数の地域で感染を確認していたが、ここ数カ月は感染者ゼロが続いていたという。

またこの旅行者はファイザーワクチンの接種を終え、出発前のPCR検査で陰性と診断されていた。

地元メディアによると、10月27日に空港で勤務していた職員や警察官、陽性者と接触したと思われる政府職員も検疫ホテルに隔離されたという。

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