民主党候補者はジョー・バイデン氏に決定

 8日、左派のバーニー・サンダース上院議員が大統領予備選挙からの撤退を表明。これにより、民主党候補者はジョー・バイデン氏に決定した。

 サンダース氏は若い有権者からの支持を集め、予備選挙の第一段階では勝利を収めた。しかし、スーパーチューズデー以降はバイデン氏に後れをとり、劣勢を強いられていた。

 民主党候補者の中では最も左寄りで、「民主主義社会主義」の考えを主張、医療制度と格差の是正、公立大学の無料化、高所得者層への増税、最低賃金の引上げなどを重要課題に掲げ、選挙戦を戦ってきた。

 2016年、サンダース氏は民主党候補者の指名を求め予備選挙に臨んだが、ヒラリー・クリントン氏に敗れた。4年前も2020年も、サンダース氏は政治的な「革命」を求めた若い有権者層から高い支持を受けていた。

 格差の是正、最低賃金の引き上げなど、不平等改善を願う著名人も多い。アリアナ・グランデ、マイリー・サイラス、マーク・ラファロ、ディック・ヴァン・ダイクなどの著名人もサンダース氏を支持していた。

 ライバルのバイデン氏はスーパーチューズデーでの圧勝以降、フロリダ州、アリゾナ州、イリノイ州で多くの票を集め、サンダース氏を引き離していた。
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 撤退表明を生放送で伝えたサンダース氏は、「選挙活動を支えてくれた多くのスタッフが最後まで戦うことを望んでいた。撤退は非常につらい決断だった」と述べた。

 またサンダース氏は、今回の予備選挙で多くの有権者がアメリカはどうあるべきか、改善すべき点は本当にないのか、という意識の変革を促すことができたと主張。「アメリカは、経済、社会、人種および環境の問題を改善し、大きく前進するだろう」と付け加えた。

 サンダース氏はバイデン氏を祝福し、共に11月の大統領選を戦うと表明。また、共和党寄りの有権者に問題提起するため、予備選挙の実施されていない州では投票者名簿に名を残し、広報活動も行うと述べた。

 サンダース氏は、「民主党は団結して、アメリカ史上最も危険な大統領であるドナルド・トランプを倒します」と力強く語った。
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