米大統領選挙に立候補したカニエ・ウェストの当選が万一決まれば、ファーストレディはキム・カーダシアン・ウエストになる。
人気ラッパーのスポークスマンによると、ウェストは全国で約6万票を獲得したという。なお、敗北宣言を行うかどうかは不明。
しかし、ウェストの政治キャリアはまだ終わっていないかもしれない。彼は今週「Kanye2024」と記したツイートを投稿し、2024年に再出馬する可能性を示唆した。
一方、リバタリアン党のジョー・ジョーゲンセン氏は150万票以上獲得したと主張、盛大な敗北記者会見を開催した。
KANYE 2024 pic.twitter.com/Zm2pKcn12t
— ye (@kanyewest) November 4, 2020
ウェストは計12州で立候補できたものの、他の州では立候補届の提出を逃した。
開票の結果、ウエストは共和党王国のテネシー州で10,188票を獲得、他の州でも一定の存在感を示した。
ウェストは7月に立候補を表明した際、ウェスト政権のプラットフォームは映画「ブラックパンサー」に登場する架空の王国、ワカンダをモデルにしていると語った。
ウェストはフォーブス紙のインタビューの中で、次のように述べている。
カニエ・ウェスト:
「最優先事項は警察の残虐行為を終わらせること」
「私たちの消臭剤、歯磨き粉の中の化学物質を浄化し、本来の偉大な軍隊でアメリカ国民を守らなければならない」
立候補を表明したウェストは厳しい批判にさらされた。
サウスカロライナ州チャールストンでキャンペーン開始を宣言したウェストは、中絶について話している途中に突然泣き出し、「私の両親は私を中絶した。以前、娘を中絶したと言っていた」などと述べた。
アメリカを代表する人気ラッパーは、昨年双極性障害を抱えていると告白。妻のキム・カーダシアン・ウェストは、「言葉と意思が一致しないことがある」とソーシャルメディアに投稿している。
さらにウェストは、ソーシャルメディアで数百万人のフォロワーやファンに投票を呼びかけ、バイデン氏とトランプ大統領の票を吸い上げていると批判を浴びた。
また、妻のカーダシアンは国内のコロナウイルス感染者が急増している中、社会的距離を無視し、ノーマスクで豪華なプライベートアイランドパーティを主催したと批判され、夫の選挙活動に水を差した。
・キム・カーダシアンが謙虚なプライベートアイランドパーティを開催
リバタリアン党のジョーゲンセン氏は全国で支持者集めに奔走し、小さな政府と個人の自由に導かれた政策の重要性を訴えた。
AP通信によると、同氏は大統領選挙に出馬したリバタリアン党の候補者の中で、史上2位の票数を記録したという。
ジョーゲンセン氏は声明の中で、「リバタリアン党への投票数は今後も増える。民主党と共和党が私たちを抑える唯一の方法は、リバタリアン党の政策を採用する以外にない」と語った。
リバタリアン党の候補者が大統領になったことは一度もない。
緑の党の候補者、ハウイー・ホーキンス氏はジョーゲンセン氏に次ぐ約340,000票を獲得した。
カニエ・ウェストの公約(抜粋)
・中絶と避妊に反対。集会で「あなたを殺してはならない」と述べた。
・ブラック・ライブス・マターを支持。犠牲者の遺族に200万ドルを寄付した。
・大麻の合法化を支持。
・死刑に反対、「あなたを殺してはならない」と述べた。
・コロナウイルスに感染したことを告白。また、開発中のワクチンを「獣の印」と呼び、懸念を表明した。
・持続可能な経済を目指し、農業社会の復活を求めた。ただし、シェールガスについては、「輸出国であり続けるべき」と述べた。
・外交政策はトランプ大統領と同じく、「アメリカファースト」を維持。
・銃規制に反対し、「違法な銃の取り締まりのみを行うべき」と主張、全米ライフル協会(NRA)の支持を得た。
・不法移民の追放およびメキシコの壁建設に反対した。