◎ケニアでは生理用品に関連する嫌がらせやイジメが社会問題になっている。
生理用ナプキン(Getty Images)

ケニアのチーズ工場で女性従業員の生理用ナプキンを無理やり確認しようとしたとされる従業員3人が逮捕された。地元当局が6日に明らかにした。

それによると、この従業員3人は誰が生理中であるか調べるためにナプキンを提出するよう命じたという。

首都ナイロビに本社を置くブラウンズ・フード・カンパニー(Brown's Food Co)は声明で、「逮捕された3人は使用済みナプキンがゴミ箱に捨てられていたため、女性従業員を集めて話を聞いていたようだ」と述べている。

3人はナプキンを捨てた従業員を特定するため、服を脱ぐよう命じたとされる。

警察は3人の認否、氏名、性別を明らかにしていない。

ブラウンズ社は声明の中で、「逮捕されたマネージャーを停職処分にした」としている。

ナイロビの地元メディアは警察筋の話しとして、「逮捕された3人は強制わいせつ罪に問われる可能性がある」と伝えている。

国会のグロリア()上院議員はフェイスブックに投稿した声明で、この事件を「とんでもない犯罪」と評し、ブラウンズ社に対し、再発防止対策を速やかに策定し、記者会見を開くよう求めた。

地元メディアによると、逮捕されたマネージャーは取り調べに対し、「工場内のゴミ箱で使用済みナプキンを見つけ、それはナプキンを捨てるためのものではなかった」と証言したという。

マネージャーは女性従業員を集め、捨てた人に名乗り出るよう求めたが、返事がなかったため、服を脱ぐよう命じたとされる。

国会議員、地方議会の女性議員、人権団体などが怒りを表明し、ブラウンズ社の体質に問題があると指摘。ある議員は「逮捕された3人は服をはぎ取り、生理中の人を特定し、罰したかったようだ」と糾弾した。

ブラウンズ社は公式ウェブサイトの声明で、「マネージャーの行動を残念に思う」と述べ、「この事件は会社の方針を示すものではない」と強調した。

「我が社は従業員の意識を高め、コミュニケーションを改善し、既存の方針と手順を強化するために、女性の健康の専門家を雇い、独立した調査を行い、結果を公表する予定です...」

ナイロビ警察の報道官は地元メディアの取材に対し、「3人を逮捕する前に徹底捜査を行い、被害者の供述や防犯カメラの映像などもすべて記録している」と語った。

また報道官は他社でも同様の事件が報告されていると明らかにした。「このような卑劣で恥ずべき悪質な行為はブラウンズ社以外でも報告されており、事件に関与した者をひとり残らず罰することが重要である...」

地元メディアによると、同国では生理用品に関連する嫌がらせやイジメが社会問題になっているという。その多くに生理を理解していない男が関与しているようだ。

グロリア上院議員は今年2月、ズボンに血痕が付いているという理由で退席するよう命じられたとされる。

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