◎ナイジェリアの北部地域ではイスラム過激派組織ボコ・ハラムを含む多くの武装勢力が活動している。
ナイジェリア、イスラム過激派組織ボコ・ハラムの戦闘員(Getty Images)

ナイジェリア北東部ボルノ州でイスラム過激派とみられる武装勢力が農民8人を殺害、10人を拉致した。地元当局が23日に明らかにした。

それによると、農民たちは22日に待ち伏せ攻撃を受けたという。

AP通信は当局者の話として、「テロリストは8人の首を切り裂いた」と伝えている。

ボルノ州の知事はフェイスブックに声明を投稿。「この襲撃は避難生活を余儀なくされている市民を村に戻すために奮闘している政府の努力を妨害するものである」と糾弾した。

また知事は事件が起きた地域に追加の治安部隊を配備する必要があるという認識を示し、市民に対し、各自で必要な予防策を講じるよう促した。

ナイジェリアの北部地域ではイスラム過激派組織ボコ・ハラムを含む多くの武装勢力が活動している。

ボコ・ハラムは2009年、ボルノ州やカドゥナ州で国軍への攻撃を開始した。この組織は西洋の教育・文化に反対し、シャリア(イスラム法)に基づくイスラム国家の建設を目指している。

ボコ・ハラムとイスラム国(ISIS)に忠誠を誓う過激派の暴力に巻き込まれて死亡した民間人は3万5000人以上と推定され、200万人以上が避難生活を余儀なくされている。

ボルノ州の集落ではこの数ヶ月、テロ攻撃が相次いでおり、国連や人道機関の支援が届きにくくなっているようだ。国連は同国の過激派が活動する地域で飢餓のリスクが高まっていると警告している。

北部地域では農民と牧畜民の衝突も相次いでおり、この数週間で数百人が死亡したとされる。

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